2月 14, 2025 • システム開発 • by Erika Okada

システム開発会社にぼったくられない見積もりの見分け方

システム開発会社にぼったくられない見積もりの見分け方

目次

システム開発における見積もりの整合性チェックの仕方

システム開発の見積もりを受け取った際に、それが適正な価格なのか、適切な項目が含まれているのかを判断するのは、ITの専門知識がない人にとって難しいものです。しかし、基本的なチェックポイントを押さえれば、「この見積もりは妥当なのか?」「相場より高すぎないか?」といった疑問に対して、ある程度の判断ができるようになります。
本記事では、システム開発に関する専門知識がなくても、見積もりの妥当性をチェックする方法を詳しく解説していきます。

1. システム開発の見積もりの基本構造を理解する

システム開発の見積もりは、主に以下のような構造になっています:

  1. 要件定義・設計(システムの仕様を決めるフェーズ)
  2. 開発・プログラミング(実際にプログラムを書くフェーズ)
  3. テスト・デバッグ(バグを見つけて修正するフェーズ)
  4. 導入・運用・保守(システムを運用し、必要に応じて修正するフェーズ)

各フェーズにかかる工数(時間)や単価が記載されているのが一般的です。
また、追加でクラウド利用料や外部サービス費用が発生することもあります。

2. 見積もりの「ぼったくり」を見抜く5つのポイント

① 一式見積もりは危険!細かく項目が分かれているかを確認

悪質な業者がよく使う手法として、「開発費用:500万円(システム一式)」といった大雑把な見積もりがあります。
こうした見積もりでは、どこにどれだけのコストがかかっているのか不透明で、過剰請求されている可能性があります。
対策:

  • 各作業の内訳(設計・開発・テストなど)が細かく記載されているか確認する
  • 各工程にかかる時間や単価が明記されているかチェックする

② 人件費の相場を知る

開発にかかるコストの大部分は人件費です。業者によって料金が異なるため、相場を知っておくことが重要です。
エンジニアの1人あたりの月単価の目安(2024年現在の相場)

  • 日本国内のフリーランスエンジニア: 80万~120万円/月
  • 日本の開発会社(大手): 100万~150万円/月
  • 日本の開発会社(中小): 50万~100万円/月
  • オフショア開発(東南アジア・インドなど): 20万~50万円/月

世界各国のオフショア開発費用について

オフショア開発が注目を集める理由の一つに、海外のエンジニアを活用することで開発コストを抑えられる点が挙げられます。しかし、近年では円安の進行や新興国の経済成長に伴い、エンジニア単価が上昇傾向にあるのも事実です。その中で、インドネシアやミャンマーは依然としてコストメリットを提供できる国として注目されています。

また、オフショア開発の魅力はコスト削減だけではありません。優秀なエンジニアを確保する手段としても重要視されており、特に近年のミャンマー情勢を受けて、人口世界第4位を誇るインドネシアへの期待が一層高まっています。

結局どの国がいいの?世界各国のオフショア開発徹底比較

 

見積もりに「エンジニア1人あたり150万円/月 × 6ヶ月」などと記載されている場合、相場と照らし合わせて妥当か確認しましょう。
また、「1人が6ヶ月かかる」と書かれていたら、「2人で3ヶ月ではできないのか?」といった視点を持つことも重要です。

③ 作業工数が適正か?経験者に確認する

工数(作業時間)の見積もりが異常に大きい場合、適正価格よりも高く請求されている可能性があります。
例えば、簡単なウェブサイトを作るのに「6ヶ月」と言われたら、相場より高すぎる可能性があります。
対策:

  • 既存の同様のプロジェクトの工数と比較する
  • 他の開発業者に同じ要件で見積もりを依頼し、比較する
  • ITに詳しい知人や第三者にチェックしてもらう

④ 「追加費用」や「ライセンス費用」を細かくチェック

システム開発の見積もりでは、本来不要なライセンス費用やサーバー費用が高額に設定されていることがあります。
例えば:

  • AWSやGoogle Cloudの利用料が相場より高く設定されている
  • 不要なサーバーやツールが含まれている(例:高額な有料ツールを契約させられる)

対策:

  • クラウドサービス(AWS, Google Cloud, Azure)の料金シミュレーターを使って確認
  • 他社と比較し、明らかに高額な項目がないかチェック

⑤ 保守・運用費が高すぎないか確認

システム開発後には、保守・運用費が発生しますが、ここで法外な費用を請求されるケースもあります。
例えば、「システムの月額保守費用 50万円」と提示されても、何の作業を含むのか不明確な場合は要注意です。
対策:

  • 保守・運用の具体的な作業内容を明記してもらう(例:バグ修正対応、定期バックアップ)
  • どのような作業が追加費用になるのか明確にする

3. 見積もりを適正にするための具体的なチェックリスト

チェックリスト

ベンダーから見積もりが送られてきた場合は下記事項をチェックしましょう。

✔ 各作業項目が明確に記載されているか?
✔ 人件費の単価は適正か?(相場と比較する)
✔ 作業工数が妥当か?(他社と比較する)
✔ クラウド利用料・ライセンス費用が適正か?
✔ 保守・運用費の内容が具体的に書かれているか?
✔ 他の開発会社の見積もりと比較したか?

4. どうしても判断がつかない場合の対処法

「どうしてもこの見積もりが適正かわからない…」という場合は、以下の対策を検討しましょう。

  1. 複数の会社に見積もりを依頼する

    • 1社だけの見積もりではなく、2~3社に相見積もりをとることで相場が分かる。
  2. ITに詳しい人に相談する

    • IT業界の知り合いに相談するか、フリーのITコンサルタントに見てもらう。
  3. 段階的な契約を提案する

    • いきなり大規模開発ではなく、要件定義フェーズ(設計)だけを発注し、その結果を元に本開発を進めることで、リスクを抑えられる。

5. まとめ

システム開発の見積もりを適正にチェックするためには、以下のポイントが重要です:

「一式」見積もりは避け、細かい項目ごとに記載されているか確認する
✅ 人件費・工数の相場と比較する
✅ 不要なライセンス費用や追加コストがないか確認する
✅ 他の会社と比較して、相場より高くないかを見極める
✅ ITに詳しい第三者の意見をもらう

これらの対策を実施することで、見積もりの不正や過剰請求を防ぎ、適正な価格で開発を進めることができます。

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本記事で使用した単語の解説

システム開発の見積もりを適正にチェックするための知識を深めるため、以下の専門用語を解説します。

システム開発

コンピューターを使った業務の自動化やデータ管理を目的として、プログラムを設計・構築・運用すること。ウェブシステムやスマホアプリなどが含まれる。

要件定義

システムが満たすべき機能や仕様を明確にする作業。これが曖昧だと開発がスムーズに進まない。

工数

開発にかかる作業量を時間や人員の単位で表したもの。例:「5人で3ヶ月の工数が必要」。

単価

エンジニアの作業時間に対する費用。例:1人あたり月100万円。

オフショア開発

海外(特に東南アジアやインドなど)に開発業務を外注すること。日本国内よりコストが抑えられるが、品質管理が課題。

ライセンス費用

ソフトウェアの使用権を取得するために支払う費用。クラウドサービスや開発ツールに必要なことが多い。

保守・運用

システムのトラブル対応、定期的なアップデート、データ管理など、開発後の維持作業。

FAQ(よくある質問)

Q1. システム開発の見積もりを比較する際、何社くらいから見積もりを取るのが良いですか?

A. 最低でも2〜3社から相見積もりを取るのが理想です。同じ要件で見積もりを依頼し、それぞれの内訳を比較することで、適正価格を判断しやすくなります。

Q2. 見積もりの「一式」という記載はなぜ危険なのですか?

A. 「一式」という記載では、作業の詳細が不明確で、不要なコストが含まれている可能性があります。各項目を分けた明細付きの見積もりを依頼しましょう。

Q3. エンジニアの人件費の相場はどこで確認できますか?

A. フリーランスエンジニアの相場はクラウドソーシングサイト(例:ランサーズ、クラウドワークス)、開発会社の相場はIT系求人サイトやオフショア開発企業のWebサイトなどで調べられます。

Q4. クラウドサーバーの料金が適正かどうか調べるには?

A. AWSやGoogle Cloudの公式サイトにある料金シミュレーターを使うと、実際にどれくらいの費用がかかるのか確認できます。不明な場合は、開発会社に「クラウドの料金試算の根拠を教えてください」と聞くのも有効です。

Q5. システム開発の見積もりが高すぎると感じた場合、どう交渉すればよいですか?

A. まず、内訳の詳細を確認し、不要な項目がないかを精査します。その上で、「他社と比較した結果、もう少しコストを抑えたい」と率直に伝えると、適正な価格に調整されることが多いです。

Q6. 見積もりの妥当性をチェックするのにITの知識がない場合、どうすればいいですか?

A. ITに詳しい知人や、開発経験のある第三者(ITコンサルタントなど)にアドバイスをもらうのがベストです。また、相見積もりを取って比較するのも効果的です。

Q7. 保守・運用費用はどのくらいが相場ですか?

A. 保守費用は一般的に「開発費の10〜20%/年」が目安ですが、作業内容によります。監視・バグ修正のみのシンプルな保守なら月5万円程度、24時間監視付きの大規模保守なら月50万円以上になることもあります。

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