1月 1, 2025 • インドネシア
7月 15, 2024 • インドネシア • by Yutaka Tokunaga
インドネシア人おすすめの採用方法 – インドネシアで10年間ITエンジニアを採用してきた方法を教えます
目次
インドネシアでの人材採用は、適切なプラットフォームと採用戦略をしっかりと立てるかどうかで成果が大きく左右されてきます。本記事では、インドネシアで10年間にわたりエンジニアやデザイナー、バックオフィススタッフを採用してきた弊社がインドネシア人を採用する際に有効な方法や採用戦略を詳しく解説します。これからインドネシアでビジネスをされる予定の方、すでにインドネシアでビジネスをされていて採用に困っている方はぜひ参考にされてみてください。
インドネシア人の求人確保するのに有効な方法
LinkedInの活用方法
LinkedInはプロフェッショナルなネットワーキングサイトとして、インドネシアでも広く使われており、特に優秀なホワイトカラー人材の求人確保に非常に有効です。まず企業の公式ページを充実させ、企業のミッションやビジョン、文化、働き方やサービスをプロフィールに詳細に紹介します。定期的に投稿を行い、フォロワーとのエンゲージメントを高めることも重要です。
LinkedInの求人募集機能
LinkedInでは1つのパーソナルアカウントにつき1件の求人が無料で投稿できます。作成した求人はその業種やエリアに応じて求職者にLinkedin内のあらゆる箇所やメールでレコメンドされ興味を持った求職者が該当の求人に募集してくる仕組みとなっています。
LinkedInのリクルーター機能
リクルーター向けの専用機能を活用して、求職者を効率的に検索・スクリーニングできます。詳細なフィルターを使用して特定のスキルや経験を持つ候補者をターゲットにし、InMail機能を利用して興味のある候補者に直接メッセージを送信し、関心を引き付けることができるでしょう。
LinkedInでのネットワーキング
LinkedInはネットワーキングの場としても効果的です。業界のグループに参加し、ディスカッションに積極的に参加することで企業の知名度を高め、潜在的な候補者を見つけることができます。
Indeed
Indeedの求人広告
Indeedは米国のサービスですがインドネシアでも幅広い業種でよく使われています。求人広告を掲載する際には、詳細な職務内容や求めるスキル、応募条件を明確に記載します。写真や動画を活用して、企業の雰囲気や職場環境を視覚的にアピールします。
Indeedのスポンサー求人
Indeedは基本的に無料ですが求人の母数を確保したい場合にはスポンサー求人を利用して広告の表示回数を増やします。これにより、より多くの求職者に求人情報を届け、応募数を増やすことが期待できます。
Indeedの応募管理ツール
応募管理ツールを活用して、応募者の履歴書やカバーレターを一元管理します。応募者の情報を整理し、スクリーニングプロセスを効率化します。
JobStreet
JobStreetの求人広告
JobStreetを昔からある東南アジア最大の求人サイトですが、近年Linkedinの台頭もありやや効果は下がっているような懸念があります。通じて求人広告を掲載する際には、JobStreetは基本的に有料のサービスなので、LinkedinやIndeedで求人が集まらない場合などに補完的な意味で利用していくことを検討することをお勧めします。
JobStreetの企業ページ
企業ページを作成し、企業のブランドを強化します。企業のミッションやビジョン、文化、働き方を詳細に紹介し、求職者にとっての魅力を高めます。
JobStreetのスクリーニングツール
スクリーニングツールを活用して、応募者のプロファイルを詳細に確認し、フィルター機能を使用して特定のスキルや経験を持つ候補者を絞り込みます。
大学や専門学校訪問
大学や専門学校との連携
インドネシアの学生を社員として雇っていく場合にはインドネシアの大学や専門学校を訪問して採用活動を行うことも重要でしょう。企業説明会やワークショップを開催し、企業の魅力を直接伝え、学生の関心を引き付けます。
キャリアフェアへの参加
キャリアフェアに参加し、学生との直接のやり取りを通じて企業の魅力をアピールします。学生からの質問や関心事項を直接聞くことができ、採用活動の参考にします。
パートタイムやインターンシッププログラム
インターンシッププログラムを提供し、学生に実務経験を積ませます。インターンシップ期間中に優秀な学生を見極め、卒業後の採用をスムーズに行います。
SNSの活用
Facebookの活用
Facebookページを活用し、求人情報や企業の活動内容を定期的に発信します。写真や動画を活用して、視覚的に魅力的な情報を提供します。
Instagramの活用
Instagramアカウントを活用し、ビジュアルコンテンツを通じて企業の魅力をアピールします。オフィスの雰囲気や社員の働き方を紹介する投稿は、求職者にとって興味深い情報となります。
Twitterの活用
Twitterアカウントを活用し、求人情報や企業のニュース、業界のトレンドなどを発信します。ハッシュタグを活用して、関連するキーワードで検索されやすくします。
Linkedinの活用
上記にもありましたがLinkedinの活用は採用戦略において非常に重要となります。しっかりと情報を登録し定期的に情報をアップデートしていき、求職者への魅力を高めましょう。また社長や人事担当者など各社員のプライベートアカウントもしっかりと充実されることが大切です。
インターンシップ、Kampus Merdeka
インターンシッププログラムの設計
インドネシアでインターンシップの機会を探す学生が増えてきています。具体的なプロジェクトや課題を設定し、学生が実務経験を積む機会を提供します。またメンター制度を導入し、経験豊富な社員が学生をサポートします。
Kampus Merdekaプログラム
Kampus Merdekaプログラムは政府が認定する大学の単位を取得できるインターンシップの制度です。この制度を活用し、学生が企業での実務経験を積む機会を提供します。特定のプロジェクトや課題を通じて学生を育成し、将来の採用候補として評価します。
インターンシップのメリット
インターンシッププログラムには、企業と学生双方にとって多くのメリットがあります。企業側は、若手の才能を早期に発見し、育成することで将来的な採用リスクを軽減できます。将来的に優秀な学生だけを採用することができます。学生は実務経験を通じて自身のスキルを向上させ、就職活動において有利な立場を築くことができます。
知人、友人の紹介
知人、友人の紹介の活用
知人や友人、または既存の社員から優秀な人材を紹介してもらうことは、信頼性が高く、効率的な採用手法の一つです。紹介された候補者は、紹介者によってある程度のスクリーニングが行われているため、適性の高い人材であることが多いです。また、既存の社員と知り合いであるため、職場の雰囲気や文化に馴染みやすいという利点もあります。
紹介のメリット
紹介による採用は、コストを抑えることができる点も魅力です。求人広告の掲載やリクルーターの利用にかかる費用が不要であり、迅速な採用が可能です。また、紹介者が信頼できる人物である場合、その信頼関係が候補者にも伝わりやすく、職場環境への適応もスムーズに進みます。
紹介の注意点
一方で、紹介制度には注意が必要です。まず、全ての候補者が適性を持っているとは限らないため、通常のスクリーニングプロセスを省略せずに行うことが重要です。また、紹介による偏りが生じないよう、公平性を保つことも必要です。特定の社員やグループに有利になることがないよう、透明性のあるプロセスを維持します。
候補者スクリーニングの方法
履歴書の確認
候補者の履歴書を詳細に確認します。学歴、職歴、スキル、資格などの情報をチェックし、候補者の適性を判断します。転職歴が多くないか、大学4年で卒業できているかどうか、在学中に仕事をしてきた経験があるかどうか、など気になる項目をチェックしてスクリーニングしていきましょう。
メッセージの返信
候補者とのコミュニケーションは採用プロセスの成功に不可欠です。応募者がこちらのメッセージに迅速かつ丁寧に返信してくるかどうかを見極めましょう。候補者とのやり取りを通じて、コミュニケーション能力やレスポンスの速さも評価します。やる気のない候補者は返信すらしてきません。
Googleフォーム
Googleフォームを活用して応募者からの情報を効率的に収集します。基本情報、職歴、スキル、希望条件などを記入させることで、候補者の詳細な情報を取得します。やる気がない候補者は面倒なことをしたがらないので、Googleフォームへの記入をしない人は排除できます。また各ソースから集めた候補者のデータを一元で管理することができます。
自己紹介動画
自己紹介動画を通じて、候補者のパーソナリティやコミュニケーションスキルを評価します。Googleフォームで動画のアップロードを依頼できます。書面では伝わりにくい情報を確認し、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、英語力、熱意を直接感じ取ります。
技術試験
ITエンジニアやデザイナーなどの技術職の場合は技術的な試験も行います。それぞれの業種、レベルに応じた適切な課題を与えましょう。
面接
面接では、候補者の適性を最終的に判断します。適切な質問により候補者の知識やコミュニケーション能力、論理的思考能力を見定め、またパーソナリティとして会社にマッチする人材かどうかを見極めます。
契約
採用が決定したら、正式な契約を締結します。雇用条件、業務内容、給与、福利厚生、勤務時間などの詳細を明確に記載し、候補者が納得した上でサインします。
インドネシア人を採用する際に注意する点
文化的な違い
インドネシア人を採用する際には、文化的な違いを理解し、尊重することが重要です。インドネシアは多様な文化や宗教を持つ国であり、企業文化と候補者の文化が異なることがあります。文化的な違いを理解し、柔軟な対応を心がけることで、円滑な労働環境を築きます。
宗教の多様性の理解
インドネシアは世界最大のイスラム教国であり、またヒンドゥー教、キリスト教、仏教など多様な宗教が共存しています。採用活動において、候補者の宗教的背景を理解し尊重することが重要です。例えば、イスラム教徒の社員に対しては、礼拝のためのスペースや時間を確保するなどの配慮が必要です。
宗教的行事や祝日の考慮
宗教的な行事や祝日は多くのインドネシア人にとって非常に重要です。これらの日には、休暇を取ることが一般的であり、企業側もこれを尊重する必要があります。例えば、ラマダン月には勤務時間の調整や食事の時間に配慮することが求められます。
法的な要件
インドネシアの労働法や雇用規則に基づき、適切な雇用契約を締結します。インドネシアは比較的労働法が厳しいので労働時間や残業の規定、最低賃金、賞与、社会保険の加入などを遵守し、法的なトラブルを避けます。
社内規則や契約の明確化
社内規則や契約内容を明確に伝えます。労働時間や休暇、評価基準、昇給や昇進の条件などについて、具体的に説明し、透明性のあるコミュニケーションを心がけます。
言語の問題
採用プロセスにおいて、言語の問題を考慮します。履歴書や面接での英語力を評価し、業務遂行に必要な言語スキルを確認します。日本企業が社員に日本語を強制するケースがありますがあまり効果的ではありません。社内でのコミュニケーションが円滑に行えるよう、必要に応じて駐在員や社員に語学研修を提供しましょう。
給与交渉
インドネシアでは給与交渉が採用プロセスの一部として重要です。適切な給与を提示することで、優秀な人材を引き付けます。インセンティブやボーナス、福利厚生などの追加の報酬も考慮します。また社員同士が給料を共有してしまうケースがよくあるため、最悪他の社員の給料が開示されてしまっても説明ができるだけの公平な給与体系にするべきでしょう。
人事考課
定期的な評価を行い、社員のパフォーマンスを把握し、適切なフィードバックを提供します。評価結果に基づいて昇給や昇進の機会を提供し、公平で透明性のある評価制度を導入します。
ジョブホッピング
インドネシアでは、ジョブホッピング(頻繁な転職)が一般的な現象です。社員のエンゲージメントを高め、長期的な雇用関係を築くために、キャリアパスの明確化や研修プログラムの提供、働きやすい環境の整備が重要です。
インドネシアの人口ピラミッド
インドネシアの人口ピラミッドは、若年層の多い構造が特徴です。人口約2億7千万人のうち、半数以上が30歳未満です。この若い人口構成は、労働市場において非常に大きな利点となります。特にIT分野では、若い世代の技術習得能力が高く、新しい技術に迅速に適応できるため、成長の原動力となります。人口ピラミッドの詳細な分析を行うことで、将来の労働力供給や需要を予測し、適切な採用戦略を立てることができます。
インドネシアと日本の人口ピラミッドの比較
インドネシアの人口ピラミッドは若年層が多く、出生数が高いため、底辺が広いピラミッド型をしています。このため、労働力の供給が豊富であり、特に若年層の労働者が多いことが特徴です。一方、日本の人口ピラミッドは高齢化が進んでおり、出生率が低いため、上部が広がり底辺が狭い逆ピラミッド型になっています。これにより、日本では労働力不足が深刻な問題となっており、特に若年層の労働者が不足しています。
インドネシアのメリット
若年層が多いインドネシアでは、新しい技術やトレンドに対する適応能力が高く、企業は活力のある労働力を確保しやすいです。さらに、人口の増加に伴い消費市場も拡大しているため、経済成長のポテンシャルが高いです。
日本の課題
一方、日本では労働力の高齢化が進んでいるため、経験豊富なシニア層の活用が重要ですが、同時に若年層の労働力をどのように確保するかが大きな課題となっています。高齢化に伴う社会保障費の増加や労働生産性の低下も問題視されています。
インドネシアの地域別最低賃金
インドネシアの最低賃金は地域によって異なりますが、2024年のジャカルタの最低賃金は約Rp 5.067.381(約5万円)となっています。地方都市ではさらに低い水準に設定されており、これは地域ごとの生活費や経済状況を反映して決定されます。この最低賃金は毎年見直され、労働者の生活水準を維持するために重要な役割を果たしています。決定プロセスには労働組合や企業との協議が含まれます。しかし、特に中小企業や非公式セクターでは最低賃金が守られていない場合もあり、労働監督の強化が求められています。また、最低賃金の引き上げは企業にとってコストの増加を意味するため、労働生産性の向上や技術革新が必要とされています。
インドネシアでは、地域ごとに最低賃金が異なります。各地域の生活費や経済状況に応じて設定されるためです。また国の経済状況を見て毎年更新されていきます。以下は2024年の各州の最低賃金と上昇率です。
これらの最低賃金は毎年見直されるため、最新の情報を常に確認することが重要です。最低賃金を遵守することで、法的なトラブルを避けることができます。また、地域ごとの給与水準を理解することで、適切な給与を提示し、求職者の関心を引き付けることができます。
インドネシアのITエンジニアの給与
インドネシア人エンジニアの給与は、経験やスキル、勤務地によって大きく異なりますが、工場労働者などの一般的な職業と比較すると、インドネシア国内では比較的高い水準にあります。
以下はインドネシア人エンジニアの一般的な給与範囲です。
ジュニアエンジニア:月額IDR 5,000,000 – 10,000,000(約350 – 700 USD)
ミッドレベルエンジニア:月額IDR 10,000,000 – 20,000,000(約700 – 1,400 USD)
シニアエンジニア:月額IDR 20,000,000 – 35,000,000(約1,400 – 2,500 USD)
これらの給与は、エンジニアの職位や担当業務によっても異なります。例えば、シニアエンジニアやプロジェクトマネージャーの給与は、ジュニアエンジニアよりも高く設定されることが一般的です。また、特定の技術スキル(例:データサイエンス、クラウドコンピューティング、セキュリティ、AI)を持つエンジニアは、さらに高い給与を得ることができます。
インドネシアでのITエンジニアの給与を理解することで、適切な給与を提示し、優秀な人材を引き付けることができます。また、給与水準を定期的に見直すことで、社員のモチベーションを維持し、離職率を低減することができます。
インドネシアで10年間ITエンジニアを採用してきたtimedoor
弊社timedoor indonesiaではこれまでインドネシアで企業様のホームページ制作やオフショア開発事業、教育事業などを10年間通じて行いながら多くのエンジニアやデザイナー、教師、バックオフィススタッフなどを採用してきました。
我々の採用方針は基本的に若い才能を信じて育てるです。文化的な違いや規律への意識など日本人とインドネシア人では大きな感覚の違いがあることは仕方のないことです。しかし日本企業様の仕事もさせていただいている以上全てをインドネシア基準で考えることはできません。
弊社は意欲的で柔軟な考えを持つ若い方に新卒で入ってもらい、技術だけではなくマインドセットから教えていきます。またインターンシップやパートタイムを積極的に活用して学生のうちから優秀な学生を誘致していき卒業と同時に即戦力として正社員として働いていただきます。
学生は毎年世代が変わっていきますが、先輩がすでに弊社で何人も働いているため、次の世代の優秀な学生も我々の会社にインターンシップなどで入ってきます。
このような若くて優秀な社員が毎年入ってくる仕組みを10年間で確立しているため、社員のリクルーティングには困らなくなりました。
まとめ
インドネシアでのITエンジニア採用には、LinkedIn、Indeed、JobStreet、SNS、学校訪問、インターンシップ、紹介制度など、多様な方法を駆使することが重要です。各方法の特性を理解し、適切に活用することで、優秀な人材を確保することができます。また、候補者スクリーニングの方法や採用時の注意点を踏まえ、文化的な違いや法的要件を尊重することで、円滑な採用プロセスを実現できます。地域別最低賃金やITエンジニアの給与の比較を参考にしながら、効果的な採用戦略を構築し、持続可能な成長を目指しましょう。
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