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目次
インドネシアのフィンテック業界は、近年急速な成長を遂げています。特に、中小企業向けの資金調達を支援するプラットフォームが注目を集めています。その中でも、Investree(インベストリー)は、革新的なサービスと確固たる実績で業界をリードする存在となっています。本記事では、インドネシアのフィンテックスタートアップInvestreeについて詳しくご紹介します。
インドネシアのスタートアップ企業、Investree(インベストリー)は、2015年に設立され、ジャカルタを拠点に中小企業向けのP2Pレンディングプラットフォームを提供しています。同社は、データとテクノロジーを活用し、借入人、特に中小企業に対し、より簡単かつ良い条件の資金調達へのアクセスを提供しています。また、ローン提供者の拡大を図り、インドネシアの金融包摂に貢献しています。
Adrian A. Gunadi氏は、銀行業界での豊富な経験を持ち、特に中小企業が資金調達に苦労している現状を目の当たりにしてきました。この課題を解決するため、テクノロジーを活用して借入人と投資家を直接結びつけるプラットフォームを構築することを決意し、2015年にInvestreeを設立しました。彼のビジョンは、金融サービスへのアクセスをより広範囲に提供し、中小企業の成長を支援することでした。
Investreeは、オンラインプラットフォームを通じて、中小企業と個人投資家を直接結びつけるP2Pレンディングサービスを提供しています。これにより、中小企業は迅速かつ柔軟な資金調達が可能となり、投資家は多様な投資機会を得ることができます。また、同社は従来型のビジネスモデルだけでなく、イスラム法(シャリア)に準拠した金融商品も提供し、多様なニーズに応えています。
2015年: Investree設立。インドネシア初のP2Pレンディングプラットフォームとしてサービスを開始。
2017年: インドネシア金融サービス庁(OJK)から正式なライセンスを取得し、規制に準拠したサービス提供を開始。
2018年: シリーズB資金調達ラウンドで、著名な投資家から資金を調達し、事業拡大を加速。
2019年: イスラム法に準拠したシャリアP2Pレンディングサービスを開始し、イスラム金融市場への参入を果たす。
2020年3月: MUFGの連結子会社であるPT Bank Danamon Indonesia Tbkとローンチャネリングに関するパートナーシップ契約を締結。
2020年4月: 三菱UFJイノベーション・パートナーズ(MUIP)からの出資を受け、資金調達を実施。
2023年10月: シリーズDラウンドで、カタールのJTA International Holdingが主導し、日本のSBIホールディングスが参加した資金調達を実施。
2023年10月: カタールのドーハに合弁会社「JTA Investree Doha Consultancy」を設立し、中東市場への進出を開始。
インドネシアのP2Pレンディング市場は急速に成長しており、Investreeの主な競合企業として以下が挙げられます。
インドネシアのピアツーピア(P2P)レンディングプラットフォームであるInvestree(インベストリー)は、近年、深刻な問題に直面しています。2024年10月、インドネシア金融サービス庁(OJK)は、同社が最低資本要件である7.5億ルピア(約480,000米ドル)を満たしていないことを理由に、Investreeの事業許可を取り消しました。
さらに、共同創業者で元CEOのAdrian Asharyanto Gunadi氏に対する不正行為の疑惑が浮上しています。報道によれば、Gunadi氏はInvestreeの資金を個人口座に流用し、別の自身が所有する企業の保証人として同社を利用したとされています。
これらの問題により、Investreeは流動性の危機に直面し、主要な投資家やパートナーとの関係が悪化しました。特に、2023年10月にカタールのJTA International Holdingsが主導し、日本のSBIホールディングスが参加したシリーズDラウンドで約2億3,100万ドル(約346億円)を調達したと発表しましたが、その後の不正疑惑や業績悪化により、同社の将来が不透明となっています。
OJKは、Investreeに対し、全ての事業活動の停止、従業員や顧客への義務の履行、30日以内の清算チーム設立のための株主総会の開催などを命じています。
Investreeは、中小企業にとって迅速で柔軟な資金調達手段として高く評価されています。特に、従来の銀行融資では難しかった企業が、同社のプラットフォームを通じて事業拡大の資金を調達できる点が支持を集めています。また、投資家にとっても新たな投資機会を提供しており、リターンと社会的貢献の両面で注目されています。
今後もInvestreeは、インドネシアおよび中東市場でのサービス拡大を通じて、より多くの中小企業の成長を支援し、地域の経済発展に寄与していくことが期待されています。
一方で最近では不正疑惑によりユーザーからの信頼性が損なわれ経営存続の危機にさらされています。
インドネシアのフィンテック業界で注目を集めていたInvestree(インベストリー)は、2015年の設立以来、中小企業向けのP2Pレンディングプラットフォームとして急成長を遂げてきました。しかし、2024年10月、インドネシア金融サービス庁(OJK)は、同社が最低資本要件を満たしていないことを理由に事業許可を取り消しました。さらに、共同創業者で元CEOのAdrian Asharyanto Gunadi氏による資金の不正流用疑惑が浮上し、同社の信頼性と将来性に大きな影響を及ぼしています。これらの出来事は、インドネシアのフィンテック業界全体に対し、ガバナンスの強化と透明性の確保の重要性を再認識させるものとなっています。
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