3月 9, 2025 • ニュース, インドネシア
7月 10, 2026 • インドネシア • by Ayako Yamamoto
目次
外国人材の採用を考えるうえで、近年よく聞くようになった言葉の一つが「特定技能2号」です。
特定技能という制度自体は、2019年に始まった比較的新しい在留資格です。日本国内で人手不足が深刻になっている産業分野において、一定の技能を持つ外国人材が働けるように設計されました。
その中でも特定技能2号は、外国人材が日本で長く働き、場合によっては家族と一緒に生活しながらキャリアを築くための重要な制度です。
特に、インドネシア、ベトナム、フィリピン、ミャンマーなどのアジア諸国から人材を採用する企業にとって、特定技能2号を正しく理解することは、今後ますます重要になります。
なぜなら、特定技能1号だけを前提に採用すると、基本的には在留期間に上限があるからです。しかし、特定技能2号まで見据えて採用・育成を行えば、優秀な外国人材に長く働いてもらえる可能性が広がります。
一方で、特定技能2号は「特定技能1号で何年か働けば自動的にもらえる資格」ではありません。分野ごとの試験、実務経験、管理・指導経験、受入企業側の体制など、かなり具体的な要件があります。
この記事では、特定技能2号とは何か、特定技能1号との違い、対象分野、要件、申請の流れ、インドネシア人材を採用する際の注意点まで、外国人人材の採用を検討する企業が理解しやすいように整理します。
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特定技能は、日本国内で人材確保が難しい産業分野において、一定の専門性や技能を持つ外国人材を受け入れるための在留資格です。
大きく分けると、特定技能には「特定技能1号」と「特定技能2号」があります。
特定技能1号は、相当程度の知識または経験を必要とする業務に従事する外国人材を対象としています。多くの場合、技能試験と日本語試験に合格するか、関連する技能実習2号を良好に修了することで移行できます。
一方、特定技能2号は、より熟練した技能を持つ外国人材を対象としています。現場で単に作業ができるだけでなく、複数の従業員を指導したり、工程を管理したり、現場の中心的な役割を担えるレベルが求められます。
つまり、特定技能1号が「現場で即戦力として働ける人材」だとすれば、特定技能2号は「現場を支え、場合によってはまとめることができる熟練人材」と考えると理解しやすいでしょう。
特定技能1号の在留期間には、原則として通算5年という上限があります。
そのため、企業がせっかく時間をかけて育てた外国人材でも、特定技能1号のままだと長期的に働き続けることが難しくなります。
もちろん、別の在留資格に変更する道もあります。しかし、現場系の産業分野では、特定技能2号への移行が現実的な長期雇用ルートになるケースが増えています。
特定技能2号は、在留期間の更新に上限がありません。更新のたびに審査はありますが、制度上は長期的に日本で働き続けることが可能です。
これは外国人材本人にとっても大きな意味があります。5年だけ働いて帰国するのか。それとも、日本で長くキャリアを積み、生活基盤を作っていくのか。この違いは、仕事への意欲、家族設計、生活の安定、企業への定着率にも関わります。
ここで誤解してはいけないのは、特定技能2号は永住権ではないということです。
特定技能2号になったからといって、自動的に日本に永久に住めるわけではありません。あくまで在留資格の一つであり、在留期間の更新が必要です。
ただし、特定技能2号は更新上限がないため、長期滞在の土台になります。一定の条件を満たせば、将来的に永住許可を検討できる可能性も出てきます。
この点は、外国人材に説明する際にも重要です。「2号になれば必ず永住できる」と説明してしまうと、後で大きなトラブルになります。ビザの説明を営業トークのように盛ると、最後に困るのは本人と現場です。制度は、残念ながら気合いでは曲がりません。
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特定技能1号は、一定程度の知識や経験がある人材を対象としています。
一方、特定技能2号では、より熟練した技能が求められます。
たとえば、製造業であれば、単に作業手順を理解して作業できるだけではなく、作業者を指導したり、生産工程を理解したり、品質や安全を意識しながら現場を回せることが重要になります。
建設業であれば、班長や職長としての経験が問われます。飲食料品製造業や外食業では、複数の作業員を指導しながら工程や店舗運営の一部を管理する経験が重視されます。
つまり、特定技能2号は「長く働いている人」ではなく、「熟練技能と現場管理に近い経験を持つ人」が対象です。
特定技能1号は、通算で原則5年まで在留できます。
これに対して、特定技能2号には通算在留期間の上限がありません。
ただし、上限がないというのは、無条件でずっと日本にいられるという意味ではありません。雇用契約、業務内容、所属機関の体制、本人の在留状況などが適切であることが前提です。
それでも、特定技能1号と比べると、特定技能2号は長期雇用を前提にしやすい制度です。企業にとっては教育投資をしやすくなり、本人にとっても将来設計を立てやすくなります。
特定技能1号では、基本的に家族の帯同は認められていません。
一方、特定技能2号では、一定の要件を満たせば、配偶者や子どもの帯同が認められる可能性があります。
これは非常に大きな違いです。外国人材が日本で長く働く場合、本人だけでなく家族の生活も重要になります。特にインドネシアのように家族とのつながりを大切にする文化圏では、家族と一緒に暮らせるかどうかは、長期定着に大きく影響します。
ただし、家族帯同も自動的に認められるわけではありません。配偶者や子どもであることの証明、生活を維持できる収入、住居、在留資格の要件などを満たす必要があります。
特定技能1号では、受入企業または登録支援機関による支援が必要です。
生活オリエンテーション、日本語学習の機会、相談対応、行政手続きの補助など、外国人材が日本で安定して働き生活するための支援が求められます。
一方、特定技能2号は、制度上、特定技能1号と同じ支援計画の対象ではありません。
ただし、だからといって何もしなくてよいわけではありません。2号人材は、日本で長く働く可能性がある人材です。家族帯同、子どもの教育、住居、地域との関係、キャリアアップ、マネジメント教育など、むしろ支援の質はより高度になります。
制度上の義務が減ったからといって、人事上の責任が消えるわけではありません。人間は書類の添付資料ではないので、生活があります。実に面倒ですが、これが現実です。
制度の基本的な説明では、特定技能1号では日本語能力を試験などで確認しますが、特定技能2号では日本語能力について試験等での確認は不要とされています。
ただし、分野によっては、別途日本語能力試験の合格が求められる場合があります。
たとえば、漁業分野では、日本語能力試験N3以上が必要とされています。外食業分野でも、特定技能2号評価試験に加えて日本語能力試験N3以上が必要とされています。
つまり、「2号は日本語試験が不要」と単純に覚えるのは危険です。制度全体の説明と、分野別の実務要件は必ず分けて確認する必要があります。日本の制度は、こういうところで読む人の根気を静かに試してきます。
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特定技能制度は、制度開始当初から対象分野や運用が少しずつ変わってきました。
特に、2023年以降は特定技能2号の対象分野が大きく広がり、2024年以降は特定技能1号の対象分野にも自動車運送業、鉄道、林業、木材産業などが追加されました。
2026年時点でも、制度説明資料、運用要領、提出書類一覧、分野別基準などが更新されています。
そのため、特定技能2号を検討する場合は、数年前の記事だけを参考にするのは危険です。「以前は対象外だった」「昔は2号がなかった」という情報が、現在では変わっていることがあります。
2025年12月末時点の公表データでは、特定技能全体の在留外国人数は390296人です。
そのうち、特定技能1号は382341人、特定技能2号は7955人です。
特定技能2号は、特定技能全体の中ではまだ少数派です。しかし、2025年6月末から2025年12月末にかけて大きく増加しており、今後さらに存在感が増す可能性があります。
これは、制度がようやく「採用する制度」から「育成して長期雇用する制度」へ移り始めているサインとも言えます。
短期的に人手不足を埋めるだけの採用から、5年後、10年後の人材戦略を考える採用へ変わっていく必要があります。
2025年12月末時点で、特定技能1号の国籍別では、インドネシアは86523人で、ベトナムに次ぐ大きな割合を占めています。
特定技能2号でも、インドネシアは432人で、ベトナム、中国に次ぐ上位国となっています。
人数だけを見ると、特定技能2号のインドネシア人材はまだ多くありません。しかし、2025年6月末から2025年12月末にかけて大きく増加しています。
つまり、インドネシア人材は、特定技能1号の採用対象としてだけでなく、将来的な特定技能2号候補としても見ていくべき段階に入っています。
特定技能2号の対象として、現在実務上重要になる主な分野は以下です。
ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業です。
これらの分野では、特定技能2号評価試験や実務経験要件などが整備され、実際に2号人材の在留実績も確認できます。
ただし、工業製品製造業については、すべての業務区分が2号の対象になるわけではありません。対象となる業務区分や試験ルートは、最新の分野別資料を確認する必要があります。
「製造業だから何でも2号にできる」と考えるのは危険です。制度は現場の願望を忖度してくれません。業務区分を間違えると、採用計画は静かに崩れます。
介護分野は、特定技能1号の代表的な分野ですが、特定技能2号の対象ではありません。
介護分野で長期的に働く場合は、介護福祉士の資格取得による在留資格「介護」への移行など、別のルートを考える必要があります。
また、近年追加された分野については、1号の受入れが先に進み、2号の試験や運用が今後整備されるものもあります。
このように、分野によって長期雇用のルートは異なります。「特定技能2号があるから全分野で同じように長期雇用できる」と考えるのではなく、自社の業種でどのルートが現実的かを確認する必要があります。
2026年には、リネンサプライ、物流倉庫、資源循環といった新しい分野追加の動きも確認されています。
ただし、新分野が追加されたからといって、すぐに特定技能2号の対象として同じように運用できるとは限りません。
分野ごとの試験、運用要領、提出書類、実務経験要件などが整っているかを確認する必要があります。
特に、新制度や新分野は、最初の数年は運用が変わりやすいです。採用を検討する場合は、必ず最新の公式資料を確認する必要があります。
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特定技能2号になるためには、原則として分野別の特定技能2号評価試験に合格する必要があります。
試験内容は分野によって異なります。多くの分野では、学科試験と実技試験があり、CBT方式で実施されることもあります。
特定技能1号の試験と比べると、2号の試験は現場管理、指導、安全、工程理解、品質管理など、より実務的で高度な内容が含まれます。
そのため、試験対策だけで合格するのは簡単ではありません。現場での経験、日常的な日本語での業務理解、専門用語の習得、職場での責任経験が重要になります。
特定技能2号では、多くの分野で実務経験が求められます。
単に何年働いたかだけではなく、どのような立場で働いたかが重要です。
複数の作業員を指導した経験、工程を管理した経験、班長や職長として働いた経験、現場の安全や品質を管理した経験、店舗運営を補助した経験などが求められることがあります。
特定技能2号は、熟練者向けの在留資格です。したがって、現場で言われたことをこなすだけでは不十分な場合があります。
企業側は、特定技能1号として働いている期間中に、本人が2号要件を満たせるように計画的に経験を積ませる必要があります。
実務経験は、本人が「経験があります」と言えばよいものではありません。
多くの分野では、企業が実務経験証明書を作成し、試験実施機関や関係団体に提出する必要があります。
この証明書には、本人がどのような業務に従事し、どのような立場で、どのくらいの期間働いたのかを記載します。
ここで問題になるのが、日常の記録です。誰が、いつから、どの部署で、どの業務を担当し、どのような指導・管理をしていたのか。これを後から思い出して書こうとすると、かなり大変です。
特定技能2号を見据えるなら、入社時から職務内容、配置、評価、指導経験、昇格履歴などを記録しておくべきです。
人事記録を雑に扱う会社ほど、いざ申請となったときに「たぶんやっていました」という非常に頼りない呪文に頼ることになります。入管手続きは魔法ではありません。
特定技能2号でも、日本人と同等以上の報酬、適切な労働条件、社会保険や税務の適正な処理が必要です。
外国人材だから安く雇える、という考え方は制度の趣旨に反します。
報酬、労働時間、休日、残業、社会保険、労災、安全衛生など、日本人従業員と同じように適切に管理する必要があります。
特定技能2号人材は、むしろ熟練者として位置づけられる人材です。給与体系や役職、評価制度もそれに見合ったものにする必要があります。
特定技能2号の申請では、本人の要件だけでなく、受入企業側の体制も重要です。
適正な雇用契約を結んでいるか、過去に重大な法令違反がないか、税金や社会保険を適切に処理しているか、必要な届出を行っているか、分野別協議会への加入が必要な場合に対応しているかなどが確認されます。
外国人材の在留資格は、本人だけの問題ではありません。企業側の管理体制が不十分であれば、申請や更新に影響する可能性があります。
特定技能2号を採用戦略に入れるなら、現場任せではなく、人事、労務、法務、経理、現場管理者が連携する必要があります。
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ビルクリーニング分野では、建築物内部の清掃業務が中心です。
特定技能2号では、清掃作業そのものの技能だけでなく、現場を管理し、複数の作業員を指導できる能力が重視されます。
ビルクリーニングは一見すると単純作業に見られがちですが、実際には建材、薬剤、衛生、安全、作業導線、品質確認、顧客対応など幅広い知識が必要です。
特定技能2号を目指す場合は、本人に日常的な作業だけでなく、作業計画、新人指導、品質チェック、現場管理の経験を積ませることが重要です。
工業製品製造業は、特定技能2号の中でも特に重要な分野の一つです。
製造業分野では、熟練した技能に加え、作業者を指導・監督できる能力が求められます。
特定技能2号評価試験ルートでは、製造分野特定技能2号評価試験の合格に加え、ビジネス・キャリア検定3級の取得、さらに日本国内に拠点を持つ企業の製造現場での3年以上の実務経験が必要とされています。
また、技能検定1級の合格を使うルートもあります。
この分野では、単純な作業者ではなく、現場の中核人材として育成する視点が重要です。
特にインドネシア人材を採用する場合、電気電子、機械、メカトロニクス系の学科出身者は、将来的に製造業分野で2号を目指す候補になり得ます。
ただし、学歴だけでは足りません。日本の現場での実務経験、品質意識、安全意識、日本語での指導力を育てる必要があります。
建設分野は、特定技能2号の代表的な分野です。
建設分野では、土木、建築、ライフライン・設備などの区分があり、特定技能2号評価試験に合格することが必要です。
さらに、班長または職長としての実務経験が求められます。必要な経験期間は職種や区分によって異なりますが、職長・班長としての就業日数や勤務日数を確認できる記録が重要になります。
建設分野では、安全管理が極めて重要です。
現場で作業ができるだけでなく、周囲の作業員に指示を出し、危険を予測し、作業手順を守らせる能力が必要です。
特定技能2号を目指す人材には、早い段階から朝礼やKY活動への参加、作業手順の説明、後輩への指導、安全書類や作業記録の理解、小規模チームのリーダー経験を積ませることが重要です。
造船・舶用工業分野では、溶接、塗装、鉄工など、専門性の高い技能が求められます。
特定技能2号では、単に作業ができるだけでなく、複数の作業員を管理・指導する立場としての経験が重視されます。
この分野では、作業の品質が安全性に直結します。船舶は巨大な構造物であり、溶接や加工のミスが大きな事故につながる可能性があります。
そのため、熟練技能に加えて、検査、品質、安全、工程管理への理解が重要です。
インドネシアは島国であり、海運や造船に関わる産業への親和性もあります。ただし、日本の造船現場で求められる品質基準や安全基準は非常に高いため、現場経験と日本語での専門教育が欠かせません。
自動車整備分野では、整備工場での実務経験と、専門的な技能が重要になります。
特定技能2号評価試験を受けるには、道路運送車両法に基づく認証工場などでの実務経験が求められます。実務経験としては、3年以上が重要な基準となります。
自動車整備は、単に部品を交換する仕事ではありません。
故障診断、点検整備、安全基準の理解、整備記録の作成、顧客への説明、チーム内での作業分担など、幅広い能力が必要です。
近年は、EV、ハイブリッド車、電子制御、ADASなど、自動車整備に求められる知識も高度化しています。
外国人材を長期的に育成する場合は、日本語で整備記録を読める力、部品名や故障内容を説明できる力、安全基準を理解する力を計画的に伸ばす必要があります。
航空分野には、空港グランドハンドリングや航空機整備などの業務があります。
特定技能2号では、分野別の評価試験に加え、業務区分ごとの要件や確認書類が設けられています。
航空分野は、安全性が極めて重視される分野です。一つのミスが重大事故につながる可能性があるため、手順の理解、時間管理、チーム連携、報告・連絡・相談の正確さが求められます。
外国人材を採用する場合、現場で使われる日本語や英語、専門用語、略語の理解も重要です。
また、航空分野はシフト勤務が多く、早朝・深夜勤務への対応、体調管理、空港内ルールの理解も必要になります。
特定技能2号を目指すなら、単なる作業者としてではなく、安全文化を理解した現場リーダー候補として育成する必要があります。
宿泊分野では、ホテルや旅館などでの宿泊サービスに関する業務が対象です。
特定技能2号評価試験では、宿泊施設において複数の従業員を指導しながら、フロント、企画・広報、接客、レストランサービスなどに従事した実務経験が重視されます。
宿泊分野は、外国人材との相性が良い分野の一つです。
日本語だけでなく、英語や母国語を使った接客、多文化対応、観光客対応など、外国人材の強みを生かしやすいからです。
インドネシア人材の場合、ホスピタリティに強い人材も多く、バリなど観光地出身者はサービス業への理解がある場合もあります。
ただし、日本の宿泊業では、細かい接客マナー、敬語、クレーム対応、時間管理、清掃品質、チーム連携が求められます。
特定技能2号を目指す場合は、新人スタッフへの指導、フロント業務の責任範囲拡大、予約管理の補助、クレーム対応の補助、レストランや客室清掃との連携、シフト管理の補助などを段階的に任せることが重要です。
農業分野では、耕種農業と畜産農業が対象になります。
特定技能2号では、農業の現場における管理者としての2年以上の実務経験、または農業の現場における3年以上の実務経験が必要とされています。
農業分野では、天候、季節、作物、家畜、機械、安全管理など、現場ごとの変動が大きいです。
そのため、熟練者には単なる作業能力だけでなく、状況判断力が求められます。
どの作業を優先するか、どの程度の品質で収穫するか、作業員をどう配置するか、天候変化にどう対応するか、農薬や機械を安全に扱えるか。こうした判断が重要になります。
インドネシアは農業が身近な国でもあり、農村出身者の中には農作業への適応が早い人もいます。ただし、日本の農業は機械化、品質基準、出荷規格、衛生管理が細かく、母国での農業経験がそのまま通用するとは限りません。
漁業分野では、漁業または養殖業が対象になります。
特定技能2号になるためには、2号漁業技能測定試験に合格することに加え、日本語能力試験N3以上が必要とされています。
また、2号漁業技能測定試験を受けるためには、日本国内での管理者等としての漁業または養殖業の実務経験が2年以上必要とされています。
漁業分野では、自然環境、天候、海況、安全管理が非常に重要です。
作業環境も厳しく、陸上の仕事とは異なるリスクがあります。
養殖業では、餌やり、水質管理、魚病対策、出荷管理など、継続的な観察力と責任感が求められます。
インドネシアは海に囲まれた国であり、漁業や水産業に関わる地域も多くあります。ただし、日本の漁業現場では、安全基準、機械設備、共同作業、記録管理が重要になるため、日本の現場に合わせた育成が必要です。
飲食料品製造業分野は、特定技能2号の中でも人数が多い分野です。
食品工場、惣菜製造、加工食品、飲料、菓子、冷凍食品など、幅広い現場が含まれます。
特定技能2号では、飲食料品製造業分野で複数の作業員を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者としての実務経験が2年以上必要とされています。
この分野で特に重要なのは、衛生管理と工程管理です。
食品を扱うため、異物混入、温度管理、アレルゲン管理、清掃、手洗い、服装、記録など、細かいルールを守る必要があります。
特定技能2号を目指す人材には、作業手順の理解、新人への指導、不良品や異常の発見、工程の流れの理解、衛生ルールの徹底、報告書や記録の理解が求められます。
飲食料品製造業は、インドネシア人材との相性も高い分野の一つです。日本国内でもすでに多くのインドネシア人材が特定技能1号として働いています。
外食業分野では、飲食店、レストラン、カフェ、ファストフード、給食など、食事の提供に関わる業務が対象になります。
特定技能2号では、外食業特定技能2号評価試験に合格することに加え、日本語能力試験N3以上が必要です。
また、外食業分野で複数のアルバイト従業員や特定技能外国人などを指導・監督しながら、接客を含む作業に従事し、店舗管理を補助する者としての実務経験が2年以上必要とされています。
外食業では、調理、接客、衛生管理、シフト管理、在庫管理、売上管理、クレーム対応など、業務範囲が広いです。
特定技能2号を目指す人材は、単にホールやキッチンで働けるだけでは不十分です。
後輩を教えられるか、忙しい時間帯に判断できるか、店舗ルールを理解し守らせられるか、お客様対応ができるか、日本語で報告・相談ができるか。こうした能力が重要になります。
インドネシア人材は、飲食・接客分野で活躍する可能性がありますが、外食業の2号は日本語要件が高いため、採用直後からN3以上を見据えた日本語教育が必要です。
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インドネシアは、特定技能制度において非常に重要な送り出し国の一つになっています。
2025年12月末時点では、特定技能1号の在留者数でインドネシアは86523人となっており、ベトナムに次ぐ規模です。
特定技能2号でも、インドネシアは432人で上位に入っています。
これは、インドネシア人材が日本の現場にとってすでに重要な存在になっていることを示しています。
今後、特定技能1号で来日したインドネシア人材の中から、2号へ移行する人材が増えていく可能性があります。
インドネシアは人口が多く、地域差も大きい国です。
ジャワ島、スマトラ島、バリ島、スラウェシ島、カリマンタン島など、地域によって文化、教育環境、産業背景、仕事観が異なります。
そのため、「インドネシア人はこうだ」と一言で決めつけるのは危険です。
採用で見るべきなのは、国籍ではなく、本人の経験、学習意欲、責任感、日本語力、現場適性です。
ただし、インドネシア人材を採用する際には、いくつか実務上の注意点があります。
まず、名前の表記です。インドネシアでは、姓名の構造が日本と異なる場合があります。単名の人もいます。パスポート、在留カード、雇用契約書、給与口座、試験申込情報の表記を一致させることが重要です。
次に、年齢要件です。一部の特定技能試験では、原則17歳以上でも、インドネシア国籍の場合は18歳以上とされているものがあります。試験分野ごとに確認が必要です。
さらに、宗教や生活習慣への配慮も必要です。食事、礼拝、休日、家族との連絡などは、本人の生活の安定に関わります。
ただし、配慮と特別扱いは違います。ルールを明確にし、全従業員に対して公平に運用することが重要です。
インドネシア人材を特定技能2号まで育成するには、採用時点から計画が必要です。
まず、日本語教育を継続することです。
特定技能2号では分野によって日本語試験が不要とされる場合もありますが、実際の現場では日本語力が極めて重要です。
指導、報告、注意喚起、工程管理、顧客対応、トラブル対応など、2号人材に求められる業務は日本語なしでは難しい場面が多いです。
次に、リーダー経験を計画的に積ませることです。
いきなり「2号を目指すからリーダーをやって」と言っても難しいです。最初は新人の横について教える。次に小さな作業チームを任せる。その後、シフトや工程の一部を任せる。最後に現場責任者の補助をさせる。
このように段階的に経験を積ませる必要があります。
また、評価制度も重要です。本人が何をできるようになれば昇給するのか、どのレベルになれば2号候補なのか、どの試験をいつ受けるのかを明確にする必要があります。
曖昧な期待だけで人は育ちません。人材育成を「頑張ってほしい」で済ませるのは、だいたい何も設計していない会社の便利な言い訳です。
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最初に確認すべきことは、自社の業務が特定技能2号の対象分野に含まれるかどうかです。
同じように見える業務でも、制度上の分野や業務区分が異なる場合があります。
たとえば、製造業でも2号対象となる業務区分は限定されています。また、介護のように特定技能1号の対象ではあっても、2号の対象ではない分野もあります。
自社の業務内容を制度上の分野に正しく当てはめることが第一歩です。
次に、本人が現在どの段階にいるかを確認します。
特定技能1号として何年働いているか、どの業務に従事しているか、指導や管理の経験があるか、試験に必要な知識があるか、日本語力はどの程度か、将来的に日本で長く働きたい意思があるかを確認します。
ここで重要なのは、本人の意思です。
企業側が「この人は2号にしたい」と思っていても、本人が日本で長く働く意思を持っていない場合、計画は成立しません。
逆に、本人が日本で長く働きたいと考えていても、企業側に育成体制がなければ実現は難しいです。
特定技能2号では、実務経験が重要です。
そのため、ただ働いてもらうだけでなく、2号要件を満たすような経験を設計する必要があります。
たとえば、飲食料品製造業であれば、本人に複数の作業員を指導する機会を与え、工程管理に関わらせる必要があります。
外食業であれば、店舗管理の補助、スタッフ指導、接客を含む業務経験が重要です。
農業であれば、管理者としての経験や、一定期間の農業現場経験が必要になります。
これらの経験を後から作ることはできません。申請直前になって「そういえば管理経験が必要だった」と気づいても遅いです。制度はタイムマシンを貸してくれません。
分野によっては、試験申込時に実務経験証明書の提出が必要です。
この書類は、企業側が作成することが多く、本人の経験内容を具体的に証明するものです。
そのため、企業は日常的に、配属部署、業務内容、担当期間、指導した人数、工程管理の内容、評価記録、昇格や役割変更の履歴、研修参加履歴などを残しておくべきです。
これらを整えておくと、2号移行時の書類作成がスムーズになります。
要件を満たしたら、分野別の特定技能2号評価試験を受けます。
試験は日本語で行われることが多く、分野によっては学科試験と実技試験があります。
試験内容は、1号より高度です。現場での経験がある人でも、試験用語や設問形式に慣れていなければ不合格になる可能性があります。
そのため、学習用テキストを読む、専門用語を覚える、出題傾向を確認する、現場の経験を言語化する、日本語の読解力を高めるといった準備が必要になります。
すでに日本にいる特定技能1号人材が2号へ移行する場合は、在留資格変更許可申請を行います。
申請には、本人に関する書類、所属機関に関する書類、分野別の必要書類などが必要です。
申請書類は分野によって異なります。
また、所属機関の情報、雇用契約、報酬、業務内容、実務経験、試験合格証明などを整える必要があります。
申請書類の不備は、審査の遅れにつながります。特定技能2号への移行を考える場合は、試験合格後に慌てて書類を集めるのではなく、試験前から準備しておくべきです。
特定技能2号になった後も、在留期間の更新申請は必要です。
また、所属機関の変更、業務内容の変更、退職、転職などがある場合には、適切な申請や届出が必要になります。
特定技能2号は長期滞在が可能な在留資格ですが、管理を怠ると問題になります。
企業側は、本人の在留期限、雇用契約、社会保険、税務、届出義務を継続的に管理する必要があります。
特定技能2号は、申請直前に急いで作れるものではありません。
特定技能1号として採用した段階から、将来的に2号を目指せる人材かどうかを見極める必要があります。
見るべきポイントは、仕事の正確さ、出勤状況、安全意識、日本語の伸び、学習意欲、周囲との関係、後輩への教え方、責任感、問題発生時の対応です。
単に真面目に働いているだけでなく、周囲に良い影響を与えられるかどうかも重要です。
外国人材に長く働いてもらうには、キャリアパスを明確にすることが重要です。
たとえば、入社1年目は基本作業と日本語の習得、入社2年目は複数工程の習得と新人補助、入社3年目は小チームの指導、入社4年目は工程管理やシフト補助、入社5年目は特定技能2号試験への準備というように、段階を作るとわかりやすくなります。
もちろん、分野や本人の能力によってスピードは異なります。
重要なのは、本人が「何を頑張れば次に進めるのか」を理解できる状態にすることです。
特定技能2号を目指すうえで、日本語教育は非常に重要です。
特に、現場リーダーに近い役割を担うなら、日常会話だけでは不十分です。
必要になるのは、業務日本語です。指示を出す日本語、報告する日本語、注意する日本語、相談する日本語、記録を読む日本語、クレームに対応する日本語、安全に関する日本語、専門用語などが必要になります。
これらは、日常生活の日本語とは違います。
日本語学校に任せるだけではなく、職場内で使う言葉を教材化することが効果的です。
特定技能2号人材は、熟練人材です。
そのため、評価や給与もそれに見合った制度にする必要があります。
もし2号になっても待遇がほとんど変わらなければ、本人は他社への転職を考えるかもしれません。
特定技能2号は、長期雇用が可能になる一方で、本人の市場価値も高まります。
つまり、企業にとっては囲い込みではなく、選ばれ続ける努力が必要になります。
外国人材本人だけでなく、日本人の現場管理者への教育も重要です。
現場管理者が制度を理解していなければ、2号候補者に必要な経験を積ませることができません。
また、外国人材への指示が曖昧だったり、評価基準が不明確だったりすると、本人が成長しにくくなります。
現場管理者には、特定技能1号と2号の違い、2号に必要な実務経験、指導経験を積ませる重要性、やさしい日本語での指示、文化差への配慮、公平な評価、ハラスメント防止についての理解が必要です。
外国人材の育成は、人事部だけではできません。しかし、現場に丸投げすると失敗します。これは日本企業が何度も繰り返している、おなじみの悲劇です。
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これは大きな誤解です。
特定技能1号で5年働いても、自動的に特定技能2号になるわけではありません。
分野別の2号評価試験に合格し、必要な実務経験を満たし、申請書類を整え、在留資格変更許可を受ける必要があります。
これも誤解です。
制度上、2号では日本語能力の試験確認が不要とされる場合があります。しかし、実務では日本語力が必要です。
特に2号人材は、後輩を指導したり、現場を管理したり、トラブルに対応したりする役割を担います。
そのため、日本語で説明し、判断し、報告できる力が必要です。
特定技能2号では、要件を満たせば配偶者や子どもの帯同が可能です。
しかし、必ず認められるわけではありません。
家族関係の証明、収入、住居、在留資格の要件などが確認されます。
制度上、1号のような支援計画の対象ではないとしても、実務上の支援は必要です。
むしろ2号人材は、日本で長く働き、家族と暮らす可能性もあるため、生活面での課題は複雑になります。
住宅契約、家族の在留手続、子どもの学校、病院、税金、社会保険、地域との関係、長期的なキャリアなど、会社がどこまで支援できるかは定着率に影響します。
特定技能2号人材は、まだ人数が多くありません。
2025年12月末時点でも、特定技能2号は全体で7955人です。
今後増えていく可能性はありますが、すでに2号を持っている人材を外部から簡単に採用できると考えるのは楽観的です。
現実的には、自社で特定技能1号人材を採用し、育成し、2号へ移行させる戦略が重要になります。
インドネシア人材を採用する場合、まず本人の学歴、職歴、日本語力、希望分野を確認します。
特に、将来的に特定技能2号を見据える場合は、対象分野で長く働く意思があるか、日本での生活に前向きか、日本語学習を継続できるか、リーダー候補として成長できそうか、家族の理解があるか、過去の職歴が分野に関連しているかが重要です。
また、パスポート情報、氏名表記、生年月日、学歴証明、職歴証明などの書類確認も重要です。
インドネシアでは、書類の表記揺れが起きることがあります。名前、出生地、住所、学校名などが書類によって微妙に違うこともあります。
日本の手続きでは、こうした違いが後で問題になることがあります。
来日前教育では、日本語だけでなく、日本の職場文化や安全意識を教える必要があります。
特に重要なのは、時間を守ること、報告・連絡・相談、安全ルール、清掃と整理整頓、上下関係とチームワーク、日本の労働契約、給与、税金、社会保険、在留資格の基本です。
特定技能2号を目指す場合は、最初から「日本で長く働くためには、技能だけでなく日本語と責任経験が必要」と伝えるべきです。
入社後は、最初の数か月が非常に重要です。
外国人材は、日本の職場に慣れるだけでも大きな負担があります。
最初から完璧を求めるのではなく、段階的に仕事を覚えられるようにする必要があります。
まずは基本作業を安定してできるようにする。次に複数工程を覚える。その後、後輩指導を経験する。さらに、記録や報告を任せる。最終的に、管理補助やチームリーダーを経験する。
この流れを作ると、特定技能2号につながりやすくなります。
外国人材の定着には、給与だけでなく、職場の人間関係、成長機会、生活の安定が重要です。
特にインドネシア人材の場合、家族への仕送りや将来の帰国計画、日本での生活設計などを考えている人も多いです。
会社としては、本人の将来像を定期的に確認するとよいでしょう。
日本で何年働きたいのか、特定技能2号を目指したいのか、家族を呼びたいのか、将来は母国で起業したいのか、日本で管理職になりたいのか。
こうした話をすることで、会社側も育成計画を立てやすくなります。
人材は、ただ雇っていれば残るわけではありません。特に優秀な人ほど、自分の将来を考えています。企業側も同じくらい真剣に考える必要があります。
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特定技能2号は、1号採用の延長線上にあります。
そのため、採用段階から2号候補を意識することが重要です。
たとえば、同じ特定技能1号候補でも、短期的に稼いで帰国したい人と、日本で長くキャリアを築きたい人では、採用後の育成方針が違います。
どちらが良い悪いではありません。
重要なのは、企業の目的と本人の目的が合っていることです。
企業が本気で特定技能2号人材を増やしたいなら、育成プログラムを作るべきです。
内容は難しく考えすぎる必要はありません。
ただし、業務スキルの段階表、日本語学習の目標、リーダー経験の付与、現場評価シート、試験対策スケジュール、実務経験証明に必要な記録、面談制度は必要です。
これらを整えることで、本人も会社も進捗を確認しやすくなります。
特定技能2号は、偶然育った人がたまたま取るものではなく、計画して育てるものです。
特定技能1号では登録支援機関を利用する企業も多いです。
特定技能2号では、1号と同じ支援計画の対象ではありませんが、制度理解、書類作成、分野別要件の確認、本人への説明などでは専門家との連携が有効です。
行政書士、登録支援機関、送り出し機関、日本語教育機関、社内人事が連携することで、移行がスムーズになります。
特に、インドネシアから人材を採用する場合は、現地での候補者選定、日本語教育、書類確認、来日前説明が重要です。
現地側と日本側で説明が食い違うと、来日後にトラブルになります。
企業側にとって、特定技能2号の最大のメリットは、優秀な外国人材に長く働いてもらえる可能性が高まることです。
特定技能1号だけでは、基本的に5年という上限があります。
しかし、2号に移行できれば、長期的な雇用が見込めます。
これは、教育コストの回収、現場の安定、後輩育成、管理者候補の確保に大きく関わります。
また、外国人材が2号になれば、本人が後輩外国人材の指導役になることも期待できます。
本人にとっても、特定技能2号には大きなメリットがあります。
長期的に日本で働ける可能性があること、家族帯同の可能性があること、キャリアアップにつながること、収入の安定につながること、将来的な生活設計を立てやすいことです。
特に、家族帯同の可能性は大きな意味を持ちます。
若い時期に単身で日本に来て働く人材にとって、数年後に家族と暮らせる選択肢があることは、長期的なモチベーションになります。
日本社会にとっても、特定技能2号は重要です。
人手不足が深刻な産業で、経験を積んだ外国人材が長く働けることは、現場の安定につながります。
また、外国人材が単なる労働力ではなく、地域社会の一員として生活する可能性が高まります。
これは、日本が今後、多文化共生社会へ向かううえでも重要です。
特定技能制度は比較的新しい制度であり、対象分野、運用要領、提出書類、試験内容が更新されることがあります。
特に2026年時点でも、制度説明資料や分野別基準、提出書類一覧表が更新されています。
そのため、申請前には必ず最新の公式資料を確認する必要があります。
古い記事、古い説明資料、古いセミナー資料だけで判断すると危険です。制度記事は賞味期限があります。古い牛乳と同じで、見た目がそれっぽくても飲むとお腹を壊します。
特定技能2号は、全分野で同じ要件ではありません。
必要な実務経験年数、試験内容、日本語要件、証明書類、協議会加入、対象業務区分が分野ごとに異なります。
そのため、他社や他分野の事例をそのまま自社に当てはめるのは危険です。
2号申請では、実務経験の証明が非常に重要です。
経験があっても、それを証明できなければ申請や試験申込で困る可能性があります。
企業は、外国人材の業務履歴や役割を日常的に記録しておくべきです。
特に、指導経験や管理経験は、本人の職務記録や評価記録に残しておく必要があります。
特定技能2号でも、所属機関や活動内容が変わる場合には、必要な手続きがあります。
特定技能は、どの分野で、どの企業で、どの業務に従事するかが重要です。
本人が勝手に別の仕事に移ったり、企業側が制度上認められていない業務をさせたりすると、在留資格上の問題が生じる可能性があります。
特定技能2号は、日本で働く外国人材にとって、長期的なキャリアを築くための重要な在留資格です。
特定技能1号との大きな違いは、在留期間の更新に上限がないこと、一定の要件を満たせば配偶者や子どもの帯同が可能になること、そして熟練した技能が求められることです。
一方で、特定技能2号は簡単に取得できる資格ではありません。
分野別の評価試験に合格すること、実務経験を積むこと、必要な証明書類を準備すること、企業側の受入体制を整えることが必要です。
特に重要なのは、特定技能2号を「採用時に外から探す人材」と考えるのではなく、「自社で計画的に育成する人材」と考えることです。
インドネシア人材は、特定技能制度の中で存在感を高めています。特定技能1号の人数も多く、今後は2号へ移行する人材も増えていくと考えられます。
企業が今から行うべきことは、2号対象分野かどうかの確認、2号候補者の見極め、日本語教育、リーダー経験の設計、実務経験記録の整備、評価制度の整備です。
特定技能2号は、単なるビザの話ではありません。
外国人材を短期的な人手不足対策として見るのか、それとも将来の現場を支える中核人材として育てるのか。その違いが、これからの外国人材採用の成否を分けていくでしょう。
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LPK Timedoorは、インドネシア・バリ島デンパサールに拠点を置く職業訓練校で、日本での就労を目指すインドネシア人に対し、日本語や日本文化、仕事に対する価値観やマインドセットを学ぶ環境を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
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特定技能
特定技能とは、日本の人手不足が深刻な産業分野で、一定の技能を持つ外国人材が働くための在留資格です。特定技能には特定技能1号と特定技能2号があります。
特定技能1号
特定技能1号とは、一定程度の知識や経験を必要とする業務に従事する外国人向けの在留資格です。原則として、通算在留期間は5年までとされています。
特定技能2号
特定技能2号とは、熟練した技能を必要とする業務に従事する外国人向けの在留資格です。在留期間の更新に上限がなく、要件を満たせば配偶者や子どもの帯同が可能です。
在留資格
在留資格とは、外国人が日本に滞在し、一定の活動を行うために必要な資格です。就労できるかどうか、どのような仕事ができるかは、在留資格によって異なります。
在留期間
在留期間とは、外国人が日本に滞在できる期間のことです。在留資格ごとに期間が定められており、引き続き日本に滞在する場合は、期限前に更新申請を行う必要があります。
在留資格変更許可申請
在留資格変更許可申請とは、すでに日本にいる外国人が、現在の在留資格から別の在留資格へ変更するための申請です。特定技能1号から特定技能2号へ移行する場合にも、この申請が必要になります。
在留期間更新許可申請
在留期間更新許可申請とは、現在の在留資格のまま、日本での滞在期間を延長するための申請です。特定技能2号は在留期間の更新に上限がありませんが、更新申請自体は必要です。
受入機関
受入機関とは、特定技能外国人を雇用する企業や事業者のことです。雇用契約、報酬、労働条件、社会保険、税務、届出などについて、適切な管理が求められます。
登録支援機関
登録支援機関とは、特定技能1号外国人への支援を、受入企業から委託されて行う機関です。生活支援、相談対応、日本語学習支援、行政手続きの補助などを担います。
特定技能所属機関
特定技能所属機関とは、特定技能外国人を実際に雇用する企業や団体のことです。一般的には、受入企業とほぼ同じ意味で使われます。
特定産業分野
特定産業分野とは、特定技能制度で外国人材の受け入れが認められている産業分野のことです。建設、農業、飲食料品製造業、外食業などが代表的な分野です。
技能評価試験
技能評価試験とは、特定技能の在留資格を取得するために、分野ごとの技能水準を確認する試験です。特定技能1号と特定技能2号では、求められる技能水準や試験内容が異なります。
実務経験証明書
実務経験証明書とは、本人が一定の実務経験を持っていることを証明する書類です。特定技能2号では、多くの分野で実務経験が重要な要件となるため、この書類の準備が非常に重要です。
CBT方式
CBT方式とは、コンピューターを使って受験する試験方式です。特定技能関連の試験でも、CBT方式で実施されるものがあります。
JLPT
JLPTとは、日本語能力試験のことです。N1からN5までのレベルがあり、N1が最も高いレベルです。特定技能2号では、分野によってN3以上が必要になる場合があります。
JFT-BASIC
JFT-BASICとは、国際交流基金日本語基礎テストのことです。主に特定技能1号の日本語能力確認で使われることがあります。
家族帯同
家族帯同とは、外国人本人が日本に滞在する際に、配偶者や子どもなどの家族を日本に呼び、一緒に暮らすことです。特定技能2号では、要件を満たせば家族帯同が可能です。
協議会
協議会とは、特定技能制度において、分野ごとに設けられる受入れに関する組織です。分野によっては、受入企業が協議会に加入する必要があります。
特定技能2号とは何ですか?
特定技能2号とは、特定産業分野で熟練した技能を持つ外国人材が日本で働くための在留資格です。特定技能1号より高度な技能や実務経験が求められます。
特定技能1号と2号の一番大きな違いは何ですか?
大きな違いは、在留期間の上限と家族帯同です。特定技能1号は原則として通算5年までですが、特定技能2号は更新に上限がありません。また、2号では要件を満たせば配偶者や子どもの帯同が可能です。
特定技能1号で5年働けば自動的に2号になれますか?
自動的にはなれません。特定技能2号になるには、分野別の評価試験に合格し、必要な実務経験を満たし、在留資格変更許可申請を行う必要があります。
特定技能2号の対象分野は何ですか?
主な対象分野は、ビルクリーニング、工業製品製造業、建設、造船・舶用工業、自動車整備、航空、宿泊、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業です。ただし、業務区分や運用は分野ごとに異なります。
介護分野に特定技能2号はありますか?
介護分野は特定技能2号の対象ではありません。介護で長期的に働く場合は、介護福祉士資格を取得して在留資格「介護」へ移行するルートなどを検討する必要があります。
特定技能2号では日本語試験は不要ですか?
制度全体の基本説明では、特定技能2号について日本語能力の試験確認は不要とされています。ただし、漁業や外食業など、分野によっては日本語能力試験N3以上が必要とされる場合があります。
特定技能2号になると家族を呼べますか?
要件を満たせば、配偶者や子どもの帯同が可能です。ただし、自動的に認められるわけではありません。家族関係、収入、生活基盤などが確認されます。
特定技能2号になると永住できますか?
特定技能2号は永住権ではありません。ただし、在留期間の更新に上限がないため、長期滞在の土台になります。永住許可を得るには、別途要件を満たす必要があります。
特定技能2号の試験は難しいですか?
分野によって異なりますが、特定技能1号より高度な内容です。現場経験、専門知識、日本語読解力、管理・指導経験が必要になります。
実務経験はどのくらい必要ですか?
必要な実務経験は分野によって異なります。たとえば、飲食料品製造業や外食業では2年以上の管理・指導に関わる実務経験が求められます。製造業では3年以上の製造現場経験が必要とされるルートがあります。農業では、管理者として2年以上、または農業現場で3年以上の経験が求められます。
実務経験は海外での経験でも認められますか?
分野や要件によって扱いが異なります。日本国内での経験を求める分野もあるため、必ず分野別の公式情報を確認する必要があります。
特定技能2号人材を海外から直接採用できますか?
制度上は、要件を満たせば海外からの受け入れも考えられます。ただし、実務経験や試験合格、分野別要件が必要になるため、現実的には日本で特定技能1号として働いた人材が2号へ移行するケースが多くなります。
インドネシア人材は特定技能2号に向いていますか?
国籍だけで向き不向きを判断することはできません。ただし、インドネシアは特定技能1号の主要国の一つであり、今後2号へ移行する人材が増える可能性があります。採用時点から日本語教育、実務経験、リーダー育成を計画することが重要です。
企業は何を準備すべきですか?
対象分野の確認、候補者の見極め、日本語教育、実務経験の設計、職務記録の整備、評価制度、給与制度、現場管理者教育を準備する必要があります。
特定技能2号の申請は誰に相談すべきですか?
出入国在留管理庁の公式情報を確認したうえで、行政書士、登録支援機関、分野別の試験実施機関、業界団体などに相談するのが安全です。