10月 3, 2024 • インドネシア
7月 24, 2026 • インドネシア • by Ayako Yamamoto
目次
インドネシア人材の採用は、近年日本企業にとって非常に重要なテーマになっています。介護、外食、宿泊、製造、農業、建設、ビルクリーニングなど、さまざまな分野で外国人人材の受入れが進み、その中でもインドネシア人材への関心は高まっています。
インドネシアは人口が多く、若年層も厚く、親日的な印象を持たれることも多い国です。また、イスラム教徒が多い国でありながら、多民族・多宗教の社会でもあるため、異文化の中で生活することに慣れている人も少なくありません。日本で働きたいと考える若者も多く、日本語を学び、特定技能や技能実習などの制度を通じて来日するケースも増えています。
しかし、ここで注意しなければならないのは、インドネシア人材は「安く採れる労働力」ではないということです。
この考え方を持った瞬間に、採用はかなり危険な方向へ進みます。人手不足を埋めるために外国人を採用すること自体は自然な流れですが、受け入れる側の企業が制度、労務管理、文化、生活支援、キャリア設計を軽く見てしまうと、早期離職、トラブル、行政指導、現場不満、SNS炎上、さらには企業イメージの低下につながる可能性があります。
特にインドネシア人材の場合、日本人と価値観が似ている部分もあれば、大きく異なる部分もあります。礼儀を重んじる、家族を大切にする、上下関係を意識する、協調性を大切にするという点では日本企業と相性が良い場面も多くあります。一方で、宗教、食事、祈り、家族への送金、将来設計、コミュニケーションの取り方など、日本企業側が理解しておくべき点もあります。
本記事では、インドネシア人材を採用する企業がやってはいけないNG対応について、採用前、選考中、内定後、入国前、入社後、定着支援までの流れに沿って詳しく解説します。
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外国人採用で最も危険なのは、「とにかく人が足りないから来てほしい」という発想だけで動くことです。
もちろん、人手不足は現実的な問題です。現場でシフトが回らない、若手が採れない、日本人応募者が集まらない、採用広告を出しても反応が少ないという企業は少なくありません。
しかし、人手不足の穴埋めだけを目的にすると、採用後の教育、生活支援、職場定着、キャリア形成まで考えられなくなります。結果として、入社直後は助かったように見えても、数か月後に本人が不満を抱え、転職を希望したり、現場との関係が悪化したりすることがあります。
外国人採用は、単なる人数確保ではありません。日本で生活しながら働く人を受け入れるということです。そこには、仕事だけではなく、住まい、生活、言語、地域社会、メンタル面、将来の不安まで含まれます。
企業側がこの全体像を理解していないと、採用は短期的には成功しても、定着で失敗します。
インドネシア人材に対して、「明るい」「素直」「真面目」「親日的」「介護に向いている」といったイメージを持つ人は多いかもしれません。
これらは完全に間違いではありません。実際に、日本の職場で一生懸命働くインドネシア人材は多くいます。しかし、国籍だけで性格や能力を決めつけるのは危険です。
インドネシアは非常に広い国です。ジャワ島、スマトラ島、バリ島、スラウェシ島、カリマンタン島、パプアなど、地域によって文化、宗教、生活習慣、教育環境、働き方への考え方が異なります。都市部出身者と地方出身者でも違いがあります。大学卒、専門学校卒、高校卒、職業訓練校卒でも、仕事への理解度や日本語力には差があります。
「インドネシア人だから大丈夫」という採用は、結局その人個人を見ていません。これは、採用としてかなり雑です。雑な採用は、あとで現場が苦しむだけです。なぜか人類は面接で省略した確認を、入社後のトラブルで高額に支払う習性があります。
特定技能、技能実習、留学からの就職、技術・人文知識・国際業務など、外国人材の在留資格にはそれぞれルールがあります。
特定技能であれば、分野ごとの業務範囲、技能試験、日本語要件、雇用契約、支援計画、届出、登録支援機関との関係などを理解する必要があります。技能実習であれば、技能移転という制度趣旨や監理団体、実習計画などの仕組みがあります。
ところが、企業によっては「登録支援機関に任せているから大丈夫」「紹介会社が言っているから問題ない」と考えてしまうことがあります。
これは危険です。
外部パートナーの活用は必要ですが、最終的に雇用主として責任を負うのは受入れ企業です。書類作成や支援業務を委託できる部分はあっても、労働条件、職場環境、安全衛生、賃金、ハラスメント防止、教育体制まで丸投げすることはできません。
インドネシア人材を採用する際に、最初にやってはいけないのが、仕事内容を曖昧にしたまま募集することです。
たとえば、実際には夜勤、重労働、清掃、入浴介助、ライン作業、屋外作業、単純作業が多いにもかかわらず、求人説明では「日本で成長できる仕事」「チームで楽しく働ける仕事」「将来につながるキャリア」など、きれいな言葉だけで説明してしまうケースがあります。
もちろん、仕事の魅力を伝えることは大切です。しかし、現実の業務内容を隠して採用すると、入社後に「聞いていた話と違う」となります。
これは日本人採用でも問題ですが、海外から来る人材の場合はより深刻です。本人は母国を離れ、家族と離れ、費用と時間をかけて来日します。仕事内容の認識がずれていた場合、精神的なショックも大きくなります。
求人票では月給や時給を示すだけでは不十分です。
インドネシア人材にとって重要なのは、実際に手元に残る金額です。給与から社会保険料、税金、家賃、光熱費、食費、通信費などが差し引かれたあと、どれくらい生活費が残り、どれくらい家族に送金できるのか。この点を理解できないまま来日すると、入社後の不満につながります。
特にインドネシアでは、家族への仕送りを前提に来日する人もいます。本人だけではなく、家族全体が日本で働くことに期待している場合があります。
そのため、募集段階で給与総額だけを大きく見せるのは避けるべきです。現実的な手取り額、生活費、残業の有無、賞与の有無、昇給の可能性を丁寧に説明することが重要です。
募集時には、業務内容、勤務時間、夜勤の有無、休日、残業、給与、控除、住居、通勤、食事、宗教上の配慮、教育体制、キャリアパスをできるだけ具体的に伝える必要があります。
また、日本語だけでなく、必要に応じてインドネシア語や簡単な英語で説明することも有効です。本人が理解していない契約は、形だけ整っていても実務上は危険です。
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インドネシア人材採用で最もやってはいけない発想の一つが、「日本人より安く雇えるから外国人を採用する」という考え方です。
この考え方は、制度面でも実務面でも危険です。
特定技能では、報酬額について日本人が同等の業務に従事する場合と同等以上であることが求められます。つまり、同じ仕事をしているのに、外国人だから安くするという考え方は認められません。
また、最低賃金を守っていれば十分という考え方も危険です。最低賃金はあくまで最低ラインであり、同じ職務、責任、経験、勤務形態の日本人と比べて不合理な差があれば、本人の不満や行政上の問題につながる可能性があります。
給与を低く抑えることで一時的に人件費を下げられるように見えても、長期的には逆効果になりやすいです。
インドネシア人材も、日本で生活しながら働いています。家賃、食費、通信費、交通費、税金、社会保険料がかかります。さらに、家族への送金や将来の貯金も考えています。
給与が低く、昇給もなく、残業も不安定で、生活に余裕がない状態が続けば、より条件の良い企業へ転職したいと考えるのは自然です。これは裏切りではなく、労働市場として普通の行動です。企業だけが都合よく合理的に動き、労働者には感情論で我慢を求めるというのは、なかなか人間社会らしい雑な理屈です。
インドネシア人材を採用する場合は、日本人と同じ業務をするなら同等以上の待遇を前提にするべきです。
そのうえで、給与だけではなく、住居支援、教育支援、資格取得支援、日本語学習支援、キャリアアップ制度などを整えることで、長く働きたいと思える環境を作ることが重要です。
インドネシア人材採用では、採用ルートによって候補者側に費用が発生する場合があります。日本語学習費、試験費用、書類費用、渡航費、健康診断、パスポート取得、現地での手続き費用など、さまざまな費用が関係します。
ここで企業がやってはいけないのは、「候補者側の費用は知らない」「現地のことは送出し機関や紹介会社に任せている」と考えることです。
もし候補者が過度な借金を背負って来日している場合、入社後に大きなプレッシャーを抱えます。借金返済のために無理な残業を希望したり、給与への不満が高まりやすくなったり、転職や失踪リスクにつながることもあります。
企業が直接その費用を徴収していなくても、自社の採用プロセスの中で過度な費用負担が発生していないかを確認する姿勢は必要です。
候補者にとって、日本で働くことは大きな決断です。にもかかわらず、誰が何を負担するのか、返金条件はあるのか、途中辞退した場合はどうなるのか、入国できなかった場合に費用はどう扱われるのかが曖昧だと、不安が生まれます。
特にインドネシアでは、海外就労に関して家族も意思決定に関わることがあります。本人だけでなく家族が費用面を気にしている場合も多いです。
企業側が費用構造を理解していないと、候補者から見れば「この会社は本当に信頼できるのか」と不安になります。
採用前に、候補者本人が負担する費用、企業が負担する費用、紹介会社や支援機関に支払う費用を整理することが重要です。
また、候補者本人に対しても、負担内容を明確に説明し、可能であれば書面で確認できるようにするべきです。
採用費用の透明性は、単なる事務手続きではありません。信頼関係の入口です。
特定技能や技能実習などの在留資格では、従事できる業務の範囲が決められています。分野や職種によって認められる業務が異なるため、企業はその範囲を理解しておく必要があります。
しかし、現場では「今日は人が足りないから別の作業を手伝って」「この業務も似ているから大丈夫だろう」と判断してしまうことがあります。
これが危険です。
日本人社員であれば柔軟な配置転換として扱えることでも、外国人材の場合は在留資格上の問題になる可能性があります。特定技能で認められた業務範囲を超えて働かせると、企業側にも本人側にもリスクが生じます。
本社や人事部は制度を理解していても、実際に指示を出す現場責任者が理解していないケースがあります。
この場合、悪意がなくても違反に近い状態が起きることがあります。たとえば、製造現場で採用した人材に本来想定されていない業務をさせる、介護分野で許可された範囲を超えた作業を任せる、外食分野で契約内容と異なる店舗や業務に配置するなどです。
「知らなかった」は、労務管理ではあまり便利な魔法の言葉ではありません。現場に制度を教えていない時点で、企業側の管理不足です。
採用前に、在留資格、分野、業務範囲、勤務地、職務内容を整理し、現場責任者にも共有する必要があります。
また、職務記述書を作成し、本人、人事、現場、登録支援機関が同じ認識を持てるようにすることが重要です。業務変更や配置転換を行う場合は、事前に在留資格上問題がないか確認するべきです。
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特定技能1号では、受入れ企業は支援計画を作成し、一定の支援を実施する必要があります。登録支援機関に支援業務を委託することはできますが、それで企業の責任が消えるわけではありません。
よくあるNG対応は、「支援は登録支援機関に任せているので、会社は関係ない」という姿勢です。
これはかなり危険です。
登録支援機関は、事前ガイダンス、住居確保、生活オリエンテーション、相談対応、日本語学習機会の提供、行政手続きの支援などを行います。しかし、日々の職場環境、上司との関係、給与、評価、教育、シフト、ハラスメント防止は、受入れ企業の責任です。
インドネシア人材にとって、毎日接するのは会社の上司や同僚です。登録支援機関がいくら丁寧に対応しても、職場で冷たく扱われたり、相談しても放置されたり、約束と違う働き方をさせられたりすれば、会社への信頼は失われます。
支援機関が良ければ定着するわけではありません。受入れ企業の現場が悪ければ、普通に辞めます。当たり前です。人間は書類ではなく環境で働いているので。
登録支援機関を使う場合でも、社内に外国人材受入れの責任者を置くべきです。
また、定期的に本人、現場責任者、支援機関で面談を行い、問題が小さいうちに把握する仕組みを作ることが重要です。
支援は外注できますが、信頼関係は外注できません。
インドネシア人材を採用したあと、現場からよく出る不満が「日本語が通じない」というものです。
もちろん、日本で働く以上、日本語力は重要です。安全確認、業務指示、報告、相談、記録、接客など、日本語が必要な場面は多くあります。
しかし、「日本語ができない本人が悪い」とだけ考えるのは危険です。
採用時にどの程度の日本語力を求めたのか。入社後に日本語を学ぶ機会を提供しているのか。現場の日本人側は、わかりやすい日本語で説明しているのか。マニュアルは整備されているのか。業務用語を教えているのか。これらを確認する必要があります。
JLPT N4やJFT-Basicに合格していても、現場でスムーズに会話できるとは限りません。
試験では読解や基礎文法が問われますが、現場では方言、早口、専門用語、省略表現、暗黙の指示が飛び交います。たとえば、「いつもの感じでやっておいて」「そこ適当に片付けて」「前と同じでいいよ」といった表現は、日本人には簡単でも、外国人材には難しい場合があります。
日本語ができないのではなく、日本人側の指示が曖昧すぎることもあります。
入社後は、業務に必要な日本語をリスト化し、段階的に教えることが大切です。
また、現場の日本人スタッフにも「やさしい日本語」で説明する習慣を持たせるべきです。短い文で話す、結論から伝える、確認する、メモや写真を使う、作業手順を見える化する。こうした工夫だけでも、ミスは減ります。
外国人材の日本語力を伸ばすことと同時に、日本人側の伝える力も改善する必要があります。
日本の職場では、昔ながらの厳しい指導が残っていることがあります。大声で叱る、人前で注意する、何度も詰める、失敗を強く責める、無言の圧力をかけるなどです。
インドネシア人材に対して、こうした指導は逆効果になることがあります。
インドネシアでは、人前で恥をかかされることを非常に嫌がる人が多いです。もちろん個人差はありますが、面子や人間関係を大切にする文化があります。そのため、みんなの前で強く叱責されると、本人は深く傷つき、上司への信頼を失う場合があります。
インドネシア人材は、上司に対して強く反論しないことがあります。注意されたときに「はい」「わかりました」と答えるため、日本人側は理解したと思うかもしれません。
しかし、実際には内容を十分に理解していない、質問しづらい、反論すると失礼だと思っている、怒られるのが怖くてうなずいているだけ、という場合もあります。
この状態で「何度言ってもわからない」と判断するのは早すぎます。伝え方が悪い可能性もあります。
注意や指導は、できるだけ一対一で行い、感情的に責めるのではなく、具体的な行動に分けて説明することが重要です。
「なぜできないのか」ではなく、「どの手順がわからなかったのか」「次は何を変えるのか」を確認するべきです。
また、本人に説明させることで理解度を確認することも有効です。ただし、詰問のようにすると逆効果です。確認は冷静に行う必要があります。
インドネシア人材を受け入れる場合、宗教への理解は非常に重要です。インドネシアにはイスラム教徒が多く、豚肉やアルコールを避ける人、礼拝を大切にする人、ラマダン中に断食を行う人がいます。
ただし、インドネシア人全員がイスラム教徒ではありません。バリ島にはヒンドゥー教徒が多く、キリスト教徒、カトリック、仏教徒、儒教徒もいます。そのため、「インドネシア人だから全員ムスリム」と決めつけるのも間違いです。
大切なのは、本人に確認し、必要な範囲で配慮することです。
会社の寮、社員食堂、飲み会、弁当、歓迎会などで、食事の問題は頻繁に起きます。
豚肉、豚由来の成分、アルコールを含む調味料を避けたい人にとって、日本の食事環境はわかりにくいことがあります。ラーメン、カレー、ソース、ゼラチン、スープ、加工食品など、見た目では判断しづらいものもあります。
「少しくらい大丈夫でしょ」という対応は避けるべきです。本人にとっては信仰に関わる問題です。
イスラム教徒の場合、1日数回の礼拝を大切にする人がいます。勤務中に長時間の中断が必要という意味ではありませんが、休憩時間を少し調整する、清潔で静かな場所を一時的に使えるようにするなど、現実的な配慮は可能です。
また、ラマダン中は日の出から日没まで断食する人もいます。体力を使う仕事、屋外作業、夜勤、長時間労働では体調管理に注意が必要です。
宗教上の配慮は、特別扱いではなく、働き続けるための環境整備として考えるべきです。
採用前または入社時に、食事、礼拝、ラマダン、休日希望について本人に確認し、現場で対応できる範囲を整理します。すべての希望に応えることは難しい場合もありますが、最初から無視するのではなく、話し合いで現実的な落としどころを作ることが重要です。
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海外から来るインドネシア人材にとって、日本で生活することは簡単ではありません。
住民登録、銀行口座、携帯電話、健康保険、年金、税金、ゴミ出し、病院、交通ルール、災害時対応、近隣住民との関係など、覚えることが非常に多くあります。
日本人にとっては当たり前のことでも、初めて来日する人にとってはわからないことだらけです。
ここで企業が「仕事以外は本人の問題」と考えると、生活面の不安が仕事にも影響します。
特に重要なのが住居です。
寮や社宅がある場合でも、部屋の広さ、設備、家賃、光熱費、同居人数、通勤距離、Wi-Fi環境、キッチン、洗濯機、冷蔵庫、近くのスーパーなどは、本人の満足度に大きく影響します。
インドネシア人材の場合、自炊をしたい人も多いです。ハラール食材を探したい人、米をよく食べる人、友人と一緒に食事をしたい人もいます。キッチン環境が悪い、買い物が不便、部屋が狭すぎる、同居者との相性が悪いといった問題は、仕事の不満以上に大きなストレスになることがあります。
入国前から住居情報を具体的に伝え、写真や費用、設備を共有しておくことが大切です。
入社後も、生活面の相談窓口を明確にし、病院、役所、銀行、携帯電話、交通、買い物、災害時対応などを支援する体制を整えるべきです。
生活が安定して初めて、仕事に集中できます。生活を軽視する企業は、定着も軽視しているのと同じです。
採用時に説明した条件と、入社後の実態が違う。これは外国人採用で非常に大きな問題になります。
たとえば、給与額が違う、残業時間が違う、勤務地が違う、寮費が違う、休日が違う、仕事内容が違う、昇給の説明が違う。このようなズレは、本人から見れば「だまされた」と感じる原因になります。
日本人社員であっても問題ですが、海外から来た人材の場合は逃げ場が少なく、より深刻です。家族にも説明して来日しているため、本人の精神的負担も大きくなります。
企業側は「面接で説明した」「資料に書いてある」と思っていても、本人が正確に理解していなければ意味がありません。
特に日本語で説明した場合、本人が細かい条件まで理解できていないことがあります。給与、控除、残業代、変形労働時間制、試用期間、契約更新、賞与、退職時の扱いなどは、母語でも難しい内容です。
契約条件は、本人が理解できる言語や表現で説明し、質問の時間を十分に取る必要があります。
また、入社後に条件変更が必要な場合は、理由、変更内容、本人への影響を丁寧に説明し、書面で確認するべきです。
企業にとっては小さな変更でも、本人にとっては人生計画に関わることがあります。
外国人材であっても、日本で働く以上、労働基準法、最低賃金法、労働安全衛生法などの労働関係法令が適用されます。
残業代を払わない、有給休暇を取らせない、休憩を与えない、安全教育をしない、健康診断を適切に行わないといった対応は当然NGです。
「外国人だからわからないだろう」という発想は、非常に危険です。今はSNS、コミュニティ、支援団体、行政相談窓口、同国人ネットワークがあります。情報はすぐ共有されます。
製造、建設、介護、農業、食品製造などでは、安全衛生教育が非常に重要です。
しかし、日本語のマニュアルを渡しただけで「教育した」とするのは不十分です。本人が理解できる言語、図、写真、動画、実演を使って説明する必要があります。
特に危険作業、機械操作、薬品、刃物、重量物、感染症対策、腰痛予防、転倒防止などは、理解不足が事故につながります。
労働時間、残業、有給、休憩、休日、安全教育、健康診断について、入社時に明確に説明します。
また、現場で事故やヒヤリハットが起きた場合は、本人の責任にするだけではなく、説明方法、教育内容、作業手順、言語対応に問題がなかったかを確認することが重要です。
外国人材のパスポートや在留カードを会社が預かることは、非常に危険な対応です。
「なくすと困るから会社で保管してあげる」「逃げないように預かる」「手続きで必要だから預かる」といった理由で、本人の重要書類を長期間会社が保管するケースがあります。
これは本人の自由を制限しているように見え、重大な人権問題として受け取られる可能性があります。特に「逃げないように」という発想がある場合は完全にNGです。
パスポートや在留カードは、本人の身分や在留を証明する重要書類です。本人が自由に持つべきものです。
会社が管理すると、本人は移動、手続き、相談、転職、帰国などの自由を制限されていると感じます。これは信頼関係ではなく、支配関係です。
手続き上、一時的に書類を確認する必要がある場合でも、原本は本人に返却します。会社で保管するのはコピーや記録にとどめるべきです。
紛失が心配な場合は、保管方法を本人に教える、コピーを別途保存する、緊急時の再発行方法を説明するなどの支援を行います。
外国人材は、困っていてもすぐに相談できるとは限りません。
日本語に自信がない、上司に迷惑をかけたくない、怒られたくない、評価が下がるのが怖い、誰に相談すればよいかわからない。このような理由で、問題を抱え込むことがあります。
企業側が「何も言ってこないから大丈夫」と考えるのは危険です。何も言ってこないのではなく、言えないだけかもしれません。
インドネシア人材は、同じ地域や同じ宗教、同じ職場、SNS上のコミュニティで相談することがあります。これは心の支えになる一方で、誤った情報が広がることもあります。
「この会社はおかしい」「すぐ転職できる」「この手続きは不要」「この控除は違法だ」といった情報が、正確な確認なしに広がることもあります。
企業側に相談窓口がないと、本人は外部の情報だけを信じるようになります。
社内に相談窓口を設け、誰に何を相談できるのかを明確にします。
また、定期面談を実施し、仕事、生活、人間関係、健康、家族、将来について話せる機会を作ります。問題が起きてから面談するのではなく、問題が起きる前に面談することが大切です。
できれば、インドネシア語で相談できる人や、文化背景を理解している担当者がいると安心です。
インドネシア人材の中には、日本で長く働きたい人、資格を取りたい人、特定技能2号を目指したい人、将来インドネシアに戻って起業したい人、家族を支えたい人など、さまざまな目標を持つ人がいます。
しかし企業側が「とにかく現場で働いてくれればよい」と考えていると、本人の成長意欲を活かせません。
最初は単純作業や補助業務から始まっても、数年後に何ができるようになるのか、給与はどう上がるのか、資格取得で何が変わるのか、リーダーになれるのか。こうした将来像が見えないと、本人はより良い環境を探すようになります。
日本語力が高く、仕事を早く覚え、人間関係も良い人ほど、他社からも評価されます。つまり、優秀な人材ほど転職の選択肢があります。
企業がキャリアパスを示さなければ、優秀な人から離れていく可能性があります。これは日本人採用でも同じです。優秀な人は、永遠に「ありがたい人手不足対策」として棚に置かれてくれるわけではありません。
入社時から、1年目、2年目、3年目以降の成長イメージを共有することが重要です。
たとえば、日本語力の向上、業務スキル、資格取得、後輩指導、リーダー補助、正社員登用、昇給、特定技能2号への可能性などを整理します。
キャリアパスは大げさな制度でなくても構いません。本人が「ここで頑張れば次がある」と思えることが重要です。
インドネシアでは、家族とのつながりが非常に強い人が多いです。日本で働く目的も、自分自身の成長だけでなく、親への仕送り、兄弟姉妹の学費、家の建築、家族の医療費、将来の結婚資金など、家族全体に関わることがあります。
そのため、給与、休暇、帰国、送金、通信環境は非常に重要です。
企業側が「本人だけを見ればよい」と考えていると、本人の意思決定を理解しにくくなります。
親の病気、家族の結婚、宗教行事、出産、災害、経済的事情などで、本人が一時帰国や退職を考えることがあります。
このとき、企業側が一方的に「困る」「無責任だ」と責めると、関係は悪化します。もちろん、会社にもシフトや業務の都合があります。しかし、本人にとって家族は非常に大きな存在です。
採用時や定期面談で、本人の来日目的、家族構成、送金予定、将来の希望を聞いておくとよいです。
ただし、プライベートに踏み込みすぎる必要はありません。大切なのは、本人の背景を尊重し、必要なときに相談できる関係を作ることです。
インドネシアは、島ごと、地域ごと、民族ごとに文化が異なります。
ジャワ島出身者は人口が多く、ジャワ文化の影響を受けている人も多いです。バリ島出身者にはヒンドゥー教徒が多く、宗教行事や地域共同体の考え方が強い人もいます。スマトラ、スラウェシ、カリマンタン、東インドネシア出身者にも、それぞれ異なる文化や性格傾向があります。
もちろん、地域だけで人を判断してはいけません。しかし、「インドネシア人」と一括りにすると、個人差を見落とします。
ジャカルタ、スラバヤ、バンドン、デンパサールなどの都市部出身者は、比較的多様な文化や職場環境に慣れている場合があります。一方で、地方部出身者は、日本の生活ルールや職場文化に慣れるまで時間がかかることもあります。
ただし、地方出身だから能力が低いという意味ではありません。むしろ素直で粘り強い人も多くいます。重要なのは、入社後の教育と生活支援をその人に合わせることです。
面接では、国籍だけではなく、出身地域、学歴、職歴、日本語学習歴、来日目的、宗教、生活経験、家族の考え方などを丁寧に確認することが大切です。
ただし、差別的な質問や適性・能力に関係のない聞き方は避ける必要があります。採用に必要な範囲で、本人の背景を理解する姿勢が求められます。
インドネシア人材を採用したあと、日本人新人とまったく同じ教育だけで済ませるのは不十分です。
日本人新人であれば、学校生活やアルバイト経験を通じて、日本の職場文化をある程度知っています。報連相、時間厳守、敬語、上下関係、暗黙のルール、休憩の取り方、謝り方、会議の雰囲気などを何となく理解しています。
しかし、海外から来た人材にとっては、それらがすべて新しい場合があります。
日本の職場には、明文化されていないルールが多くあります。
5分前行動、休憩前後の声かけ、道具の置き方、先輩への確認、ミスをしたときの報告、メモを取る習慣、掃除の範囲、挨拶のタイミング、空気を読む文化などです。
日本人は「普通でしょ」と思いがちですが、普通ではありません。日本社会のローカルルールです。ローカルルールを世界標準のように押し付けるのは、なかなか壮大な勘違いです。
入社時には、業務教育だけでなく、日本の職場文化を言語化して教える必要があります。
「なぜそれが必要なのか」まで説明すると理解が深まります。たとえば、報告は怒られるためではなく、事故やミスを防ぐために必要であることを伝える。時間厳守は個人の評価だけでなく、チーム全体の業務に影響することを伝える。
このように、背景を説明することで、本人も納得しやすくなります。
外国人材採用では、本人への教育ばかり注目されがちですが、実は日本人社員への教育も非常に重要です。
現場の日本人社員が、制度、文化、宗教、言語、指導方法を理解していないと、悪意がなくてもトラブルが起きます。
たとえば、「なんで豚肉を食べないの」「断食して仕事できるの」「日本に来たなら日本式に合わせて当然」「日本語が下手で困る」といった言葉は、本人を傷つける可能性があります。
外国人材を受け入れると、日本人社員の中に不満が出ることがあります。
「なぜ外国人だけ住居支援があるのか」「なぜ配慮しなければならないのか」「教育に時間がかかって大変だ」「結局現場の負担が増えた」といった不満です。
この不満を放置すると、外国人材への冷たい対応につながります。
外国人材を受け入れる前に、日本人社員向けの説明会や研修を行うことが大切です。
なぜ採用するのか、どのような制度なのか、どのような配慮が必要なのか、現場に何を期待するのか、困ったときは誰に相談するのかを説明します。
外国人材だけに適応を求めるのではなく、受け入れる側も変わる必要があります。
外国人材採用では、問題が起きてから対応するのでは遅い場合があります。
不満が表面化したときには、すでに本人の中で退職意思が固まっていることもあります。人間関係が悪化してから面談しても、信頼を取り戻すのは簡単ではありません。
また、在留資格や労務管理に関する問題は、後から修正しづらいものもあります。
遅刻が増えた、表情が暗い、同国人とばかり話す、上司を避ける、体調不良が増えた、送金の話ばかりする、SNSで不満を書いている。このような小さなサインを見逃さないことが重要です。
もちろん、過度に監視するべきではありません。しかし、本人の変化に気づける関係性は必要です。
入社後1週間、1か月、3か月、6か月、1年などのタイミングで定期面談を行うとよいです。
面談では、仕事の理解度、人間関係、生活、健康、日本語、給与、将来希望を確認します。問題がある場合は、本人、現場、支援機関、人事が連携して早めに対応します。
インドネシア人材の採用がうまくいくと、さらに人数を増やしたくなる企業もあります。
しかし、1人受け入れるのと、10人、30人、100人受け入れるのでは、必要な体制がまったく違います。
人数が増えるほど、住居、教育、相談、シフト、宗教配慮、翻訳、労務管理、評価、キャリア形成、トラブル対応の仕組みが必要になります。
人数が増えると、同じインドネシア人同士で助け合えるメリットがあります。生活情報を共有し、精神的な支えにもなります。
一方で、グループ内で不満が共有され、一気に広がるリスクもあります。1人の不満が全体に影響することもあります。
受入れ人数を増やす場合は、先に管理体制を整える必要があります。
外国人材担当者、現場リーダー、通訳・翻訳体制、定期面談、教育マニュアル、生活支援、緊急連絡網、宗教・食事対応、キャリア制度を整えたうえで拡大するべきです。
人数だけ増やして体制を作らない採用は、現場に負担を押し付けるだけです。
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採用前には、まず自社が本当に外国人材を受け入れられる状態かを確認する必要があります。
仕事内容は明確か。給与は日本人と比較して適正か。住居は準備できるか。現場責任者は協力的か。教育担当者はいるか。日本語支援はできるか。宗教や食事への配慮は可能か。相談窓口はあるか。
これらを確認せずに採用を始めると、入社後に問題が噴き出します。
内定後は、本人に対して仕事内容、給与、生活費、住居、持ち物、入国後の流れ、日本での生活ルールを丁寧に説明します。
また、家族に説明できるような資料を用意するのも有効です。インドネシアでは家族の理解が重要になることが多いため、本人だけでなく家族が安心できる情報提供も大切です。
入社後は、最初の数か月が非常に重要です。
仕事を覚えるだけでなく、日本の生活にも慣れなければなりません。銀行、役所、病院、交通、買い物、ゴミ出し、災害対応など、生活面で戸惑うことが多くあります。
この時期に丁寧に支援すると、本人は会社への信頼を持ちやすくなります。逆に、最初に放置されると、不安と不満がたまりやすくなります。
インドネシア人材採用は、単に人を採ることではありません。
採用し、受け入れ、教育し、生活を支え、成長してもらい、長く働いてもらう仕組みを作ることです。
採用だけに力を入れて、入社後を現場任せにすると失敗します。
もちろん、日本で働く以上、日本のルールを学んでもらう必要はあります。時間、報告、衛生、安全、接客、品質、チームワークなどは大切です。
しかし、それは外国人材だけが一方的に合わせるという意味ではありません。企業側も、伝え方、教育方法、生活支援、文化理解を改善する必要があります。
外国人材採用は、企業の受入れ力を高めるきっかけにもなります。
宗教、食事、日本語、生活支援への配慮を「特別扱い」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、これは特別扱いではありません。異なる背景を持つ人が同じ職場で力を発揮するための環境整備です。
日本人社員にも必要な配慮があります。子育て、介護、健康、障害、年齢、家庭事情など、人によって必要な支援は違います。
外国人材への配慮は、会社全体の働きやすさを見直す機会でもあります。
インドネシア人材採用で企業がやってはいけないNG対応は、単に法律違反を避けるという話だけではありません。
求人条件を曖昧にする、日本人より安く雇おうとする、費用負担を不透明にする、在留資格と業務内容をずらす、登録支援機関に丸投げする、日本語力を本人の責任だけにする、宗教や食事を軽視する、生活支援を放置する、契約内容をあとから変える、相談窓口を作らない、キャリアパスを示さない。こうした対応は、すべて定着率の低下やトラブルにつながります。
インドネシア人材は、日本企業にとって大きな可能性を持つ存在です。若く、学習意欲があり、家族のために努力する人も多く、日本で長く働きたいと考える人もいます。
しかし、その力を活かせるかどうかは、受け入れる企業側の姿勢にかかっています。
外国人材採用は、単なる人手不足対策ではありません。企業が多文化の人材を受け入れ、育て、共に成長できる組織へ変わるための取り組みです。
インドネシア人材に選ばれる企業になるためには、給与や制度だけでなく、信頼、説明、支援、教育、尊重が必要です。
「来てもらう」だけではなく、「ここで働き続けたい」と思ってもらえる会社を作ること。それが、インドネシア人材採用を成功させる最も重要なポイントです。
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LPK Timedoorは、インドネシア・バリ島デンパサールに拠点を置く職業訓練校で、日本での就労を目指すインドネシア人に対し、日本語や日本文化、仕事に対する価値観やマインドセットを学ぶ環境を提供しています。お気軽にお問い合わせください。
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システム開発、IT教育事業、日本語教育および人材送り出し事業、進出支援事業
特定技能
特定技能とは、日本国内で人手不足が深刻な産業分野において、一定の専門性や技能を持つ外国人が働くための在留資格です。特定技能1号と特定技能2号があり、1号では受入れ企業による支援計画の作成や生活支援が必要になります。
技能実習
技能実習とは、外国人が日本で技能を学び、母国の発展に活かすことを目的とした制度です。労働力確保だけを目的とする制度ではなく、技能移転という建前を持つ制度です。企業側は制度趣旨を理解したうえで受け入れる必要があります。
登録支援機関
登録支援機関とは、特定技能1号外国人への支援を受入れ企業から委託されて行う機関です。生活オリエンテーション、相談対応、日本語学習支援、行政手続き支援などを行います。ただし、企業の雇用主としての責任がなくなるわけではありません。
支援計画
支援計画とは、特定技能1号外国人が日本で安定して働き、生活できるようにするための支援内容をまとめた計画です。事前ガイダンス、住居確保、生活オリエンテーション、相談対応、日本語学習機会の提供などが含まれます。
送出機関
送出機関とは、外国人材を海外へ送り出す側の国で、募集、教育、手続きなどに関わる機関です。インドネシア人材採用では、現地の教育機関、職業訓練機関、紹介会社などが関係する場合があります。企業は候補者が過度な費用負担をしていないか確認する姿勢が必要です。
SISKOP2MI
SISKOP2MIは、インドネシアの海外就労に関する手続きや情報提供に関わる公的なオンラインシステムです。インドネシア人材が海外で安全に働くための仕組みの一つとして位置づけられています。
JFT-Basic
JFT-Basicは、日本で生活するための基礎的な日本語能力を測る試験です。特定技能で日本語能力を証明する方法の一つとして使われます。
JLPT N4
JLPT N4は、日本語能力試験のレベルの一つです。基本的な日本語を理解できるレベルとされ、特定技能で求められる日本語能力の目安として使われることがあります。ただし、試験合格と現場での会話力は同じではありません。
ハラール
ハラールとは、イスラム教の教えにおいて許されているものを意味します。食事では、豚肉やアルコールを避ける人が多く、調味料や加工食品にも注意が必要な場合があります。
ラマダン
ラマダンとは、イスラム教徒にとって重要な断食月です。日の出から日没まで飲食を控える人がいるため、勤務時間、体調管理、休憩の取り方について配慮が必要になることがあります。
やさしい日本語
やさしい日本語とは、外国人にも理解しやすいように、簡単な言葉、短い文、明確な表現で伝える日本語のことです。職場での指示や安全教育において非常に有効です。
定着支援
定着支援とは、採用した人材が長く安心して働けるようにするための取り組みです。教育、面談、生活相談、キャリア形成、職場環境改善などが含まれます。
インドネシア人材は日本企業に向いていますか?
向いている人は多いですが、国籍だけで判断するべきではありません。インドネシア人材の中には、協調性が高く、家族のために努力し、日本語学習にも前向きな人が多くいます。一方で、地域、宗教、学歴、職歴、性格によって個人差があります。大切なのは、国籍ではなく本人の能力、目的、価値観、適性を見ることです。
インドネシア人材を採用する場合、宗教対応は必須ですか?
本人によります。インドネシアにはイスラム教徒が多いですが、全員がイスラム教徒ではありません。まず本人に確認することが重要です。イスラム教徒の場合は、食事、礼拝、ラマダンなどについて、職場で対応できる範囲を事前に整理しておくと安心です。
特定技能人材には日本人と同じ給与を払う必要がありますか?
同じ業務に従事する日本人と比較して、同等以上の報酬であることが求められます。外国人だから低い給与でよいという考え方は避けるべきです。給与水準だけでなく、残業代、手当、昇給、控除の説明も明確にする必要があります。
登録支援機関に委託すれば企業側は何もしなくてよいですか?
いいえ。登録支援機関に支援業務を委託することはできますが、雇用主としての責任は企業に残ります。職場環境、労働条件、教育、評価、ハラスメント防止、安全衛生などは企業が主体的に管理する必要があります。
インドネシア人材の日本語力はどの程度必要ですか?
業務内容によります。介護、接客、製造、建設など、現場で必要な日本語は異なります。JLPT N4やJFT-Basicに合格していても、現場会話がすぐにできるとは限りません。採用後は、業務に必要な日本語を段階的に教える体制が必要です。
面接で宗教や家族について聞いてもよいですか?
採用判断に関係のない聞き方や差別的な質問は避けるべきです。ただし、勤務上必要な配慮を確認する目的で、食事、礼拝、休日、生活支援に関する希望を丁寧に確認することは重要です。聞き方には注意が必要です。
インドネシア人材は長く働いてくれますか?
企業の対応次第です。給与、職場環境、人間関係、生活支援、キャリアパスが整っていれば、長く働く可能性は高まります。一方で、条件が悪い、説明と実態が違う、相談できない、成長が見えない場合は、転職や帰国を考える可能性があります。
インドネシア人材の早期離職を防ぐには何が重要ですか?
採用前の正確な説明、入社後の丁寧なオンボーディング、生活支援、定期面談、現場教育、日本語支援、キャリアパスの提示が重要です。特に最初の3か月は、不安や誤解が生まれやすいため、こまめな確認が必要です。
日本人社員への教育も必要ですか?
必要です。外国人材本人への教育だけでなく、受け入れる日本人社員にも制度、文化、宗教、やさしい日本語、指導方法を理解してもらう必要があります。現場の理解がないまま採用すると、本人も現場も苦しみます。
インドネシア人材採用で最も避けるべき考え方は何ですか?
「安く人手を確保できる」という考え方です。これは制度面でも実務面でも危険です。インドネシア人材採用は、単なる人件費削減ではなく、会社の受入れ体制を整え、多様な人材と一緒に働く仕組みを作る取り組みです。