4月 7, 2025 • インドネシア • by Reina Ohno

インドネシアで駐在する際に考える子供のインターナショナル・現地校・日本人学校の教育環境比較

インドネシアで駐在する際に考える子供のインターナショナル・現地校・日本人学校の教育環境比較

海外駐在が決まり、子どもの教育環境をどうするかは多くの日本人家庭にとって大きな課題です。特にインドネシアのような多文化・多言語の国では、日本人学校・インターナショナルスクール・現地校(ローカル校)のどれを選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか。本記事では、ジャカルタ、チカラン、スラバヤ、バリといったインドネシア主要都市における日本人学校と現地校の違いを、学費・カリキュラム・授業言語・進路などの観点から詳しく比較しています。これからインドネシアでお子さんの教育を考えるご家庭にとって、具体的かつ実用的な情報をお届けします。

 

 

インドネシアにおける日本人学校の概要

インドネシアにおける日本人学校の概要

まず、日本人学校とは日本国文部科学省の認定を受けた在外教育施設で、日本のカリキュラムに基づき日本人児童・生徒を教育するための学校です。インドネシアには現在、以下の日本人学校が存在します。

ジャカルタ日本人学校(JJS)

1969年設立。首都圏の南タンゲラン市(ジャカルタ南郊のビンタロ地区)にあり、約700名以上の児童・生徒が在籍する大規模校です。教育段階は小学校(6年間)と中学校(3年間)で、高校課程は持ちません。幼稚園(TK)も併設されており、いわば「日本の学校をそのまま持ってきたような」環境と言われます。

教師陣は日本人が中心で、校長や教頭も日本から派遣されています。基本的に在留日本人の子弟のみが入学できる学校であり、インドネシア在住の日本国籍児童の初等・中等教育を担っています。

チカラン日本人学校(Cikarang Japanese School, CJS)

2019年4月にジャカルタ日本人学校の分校的な位置付けで、西ジャワ州チカラン(ブカシ県デルタマス市)に開校しました。首都近郊の工業団地エリアに進出する日本人駐在員のニーズに応えるために設立され、広大な約4ヘクタールの敷地にスポーツ施設(サッカー場やプール、体育館)を備えています。

小学校と中学校課程があり、チカラン周辺で働き居住する日本人家族にとって、通学の負担を軽減するソリューションとなっています。運営はジャカルタ日本人学校の維持財団によって行われ、基本的な教育内容や入学資格はジャカルタ日本人学校と同様です。

スラバヤ日本人学校(SJS)

東ジャワ州スラバヤ市に所在し、ジャカルタに次ぐインドネシア第2の都市圏に住む日本人子弟のための学校です。所在地はスラバヤ市南部ケティンタング地区で、周囲に現地企業や公共施設が立ち並ぶエリアにあります。

幼稚園(TK)から中学校(SMP)までの課程を提供しており、2019年時点の在籍生徒数は54名と報告されています。生徒数は少ないながらも、日本の伝統と教育方針に基づいた指導が行われており、日本と同じように運動会や文化祭などの学校行事、日々の朝礼・清掃活動なども実施されています。週に一度はインドネシア語の授業も設けられています。基本的に在スラバヤ日本人社会向けの小規模校ですが、生徒の自主性や国際的な視野を培う教育を重視していると紹介されています。

バリ日本人補習校

バリ島の州都デンパサールにはフルタイムの日本人学校はありませんが、バリ日本人補習授業校(Denpasar Japanese Supplementary School)が存在します。これは平日に現地校やインターナショナル校に通う日本人児童が、週末などを利用して日本の教科(国語・算数・理科・社会など)や文化を補習形式で学ぶための教育施設です。

バリ島は日本人にも人気の観光地であり、一部ホテル・旅行業や現地法人に日本人駐在員がいますが、常設の日本人学校がないため、小中学生の子どもを帯同する駐在の場合はこの補習校やホームスクーリング、日本への帰国等を組み合わせて対応するケースが多いようです。

 

 

教育費の比較:日本人学校 vs 現地校

教育費の比較:日本人学校 vs 現地校

 

教育費は学校選択の大きな要素です。日本人学校と現地のインターナショナル校・ローカル校では費用構造が大きく異なります。

日本人学校の学費

日本人学校では、日本政府や現地日本人会・企業の支援によって運営が補助されているため、インターナショナル校に比べると学費は抑えられています。例えばジャカルタ日本人学校の場合、2020年度の小中学生の月額授業料(SPP)は約343万2000ルピア、校舎維持費が月約92万4000ルピアで、初年度のみ入学金396万ルピアがかかります。

幼稚部(TK)は月額約396万ルピア(維持費含まず)とやや高めですが、それでも年間合計にするとおよそ5000万~6000万ルピア程度に収まります。チカラン日本人学校やスラバヤ日本人学校も、運営母体や予算構造は基本的に同じであり、学費水準もジャカルタと同程度と考えてよいでしょう。実際の金額は年度や為替で変動しますが、概ね月数百万ルピア台です。

現地インターナショナル校の学費

インターナショナルスクールは、提供する教育の質や施設設備が高水準である反面、学費は非常に高額です。ジャカルタではトップクラスのインターナショナル校に年間数万ドル(数百万円)を要するケースもあります。

一般的なインターナショナル校の費用例として、幼稚園で年間約80~100百万ルピア、小学校で約120百万ルピア程度、中学校になると年間200~300百万ルピア、高校では年間400百万ルピア以上かかることもあります。月額に換算すれば、中学校で月20万~25万円相当、高校では月30万~40万円に相当する負担感です。

ジャカルタ日本人学校の月額数万円台と比較すると、インター校の学費は日本人学校の4~5倍以上にもなります。

インドネシアのローカル校の学費

インドネシア人向けの現地校(ナショナルスクール)は、公立校であれば学費は極めて低廉(初等教育は無償)ですし、私立校でもインターナショナル校ほど高額ではありません。

ジャカルタ郊外の私立校では年間数百万~数千萬ルピア程度(数十万円以下)という例も多く、中間所得層でも手の届く範囲です。しかし言語やカリキュラムの壁から、日本人・欧米人駐在員の子弟が純粋なローカル校に通うケースは少数派です。

このため、駐在員家庭にとって現実的な選択肢となるのは、日本人学校かインター校、あるいは現地のナショナルプラス校になります。ナショナルプラス校の学費は学校によりますが、純ローカル校より高めでインター校よりは低い中間的な水準です。

学費負担と補助制度

学費面では日本人学校が最も経済的負担が小さく、企業駐在員の場合は会社が日本人学校運営の維持会費を負担してくれるケースもあります。

インターナショナル校は高額ですが、欧米系企業の駐在員であれば学費補助が出ることも多く、選択しやすいかもしれません。日本人駐在員の場合、会社の方針や補助制度によってはインター校への進学も可能ですが、学費差額は自己負担になることもあるため注意が必要です。

各都市の状況を見ると、ジャカルタやスラバヤでは日本人学校と複数のインター校が選択肢となりますが、バリでは日本人学校がないため必然的にインター校か現地校を選ぶことになります。この点は駐在地によって大きく異なるため、事前によく調査しておくことが重要です。

 

 

カリキュラムと教育内容の違い

カリキュラムと教育内容の違い

日本人学校のカリキュラム

インドネシアの日本人学校では、日本国内の文部科学省指導要領に準拠したカリキュラムが実施されます。基本的には「日本国内の小中学校と同じ教科書・科目構成」で授業が行われます。具体的には国語、算数(数学)、理科、社会、音楽、図工(美術)、体育、家庭科、道徳といった教科が日本語で教えられます。

日本の学校文化に合わせ、小学低学年のうちはテストより生活習慣や協調性の指導を重視し、成績評価も小4から本格化するなどの特色があります。教科数も絞られており、日本の学校と同様に基礎学力の定着と道徳教育に力を入れている点が特徴です。

また、日本の学校行事(運動会、文化祭、遠足、掃除当番など)も取り入れ、「日本と同じ環境で子どもを育てたい」というニーズに応えています。

現地校(ナショナル校)のカリキュラム

インドネシアの国民教育に準拠した学校では、インドネシア政府のカリキュラム(現在は「メリデカ・カリキュラム」2022年~)に沿った教育が行われます。

初等・中等教育では、国語(インドネシア語)、数学、理科、社会、宗教、Pancasila(国家理念)と市民教育、英語(中学校以上)、地域語(バリ語やジャワ語など地域により)、芸術、体育などが教えられます。

宗教教育が必修である点や、複数の言語科目(インドネシア語に加え地域語や英語)が含まれる点は日本のカリキュラムと大きく異なります。また、筆記試験による評価が重視される傾向があります。

授業は主にインドネシア語で行われ、公立校では1クラスの人数も多めです。一方、一部の私立校(ナショナルプラス校)では国定カリキュラムに加えて英語やICT教育を強化していたり、国際バカロレア(IB)などの要素を部分導入している学校もあります。

インターナショナル校のカリキュラム

各都市には欧米系のインターナショナルスクールも多く存在し、これらは学校ごとに採用カリキュラムが異なります。例えば、国際バカロレア(IB)プログラムやケンブリッジ国際教育(IGCSE/Aレベル)、アメリカ型のカリキュラムなどがあります。

IB校であれば探究型学習やコミュニティ活動が重視され、英語で幅広い科目を履修しつつ第二外国語(インドネシア語や日本語等)を学ぶ機会もあります。総じてインター校ではグローバルスタンダードな教育が行われ、批判的思考や創造性、プレゼンテーション能力などを伸ばすカリキュラムが多いです。

日本の学習指導要領とは内容・進度ともに異なるため、日本人の子どもが高学年からインター校に編入すると、一部科目で学んでいない内容があったり、逆に日本で習う漢字や日本史などは扱われないといった差分が生じます。

そのため、将来的に日本の学校・大学受験に戻る予定がある場合、日本人学校カリキュラムとの互換性も検討する必要があります。

各都市の教育選択肢の特徴

ジャカルタとスラバヤには日本人学校があり、日本のカリキュラムで学べる環境がありますが、バリにはないため現地のインター校またはローカル校でインドネシアや国際カリキュラムを受けることになります。

チカランでは日本人学校新設以前、駐在員の子弟はジャカルタの日本人学校へ長距離通学するか、近隣のインター校(例:リッポーチカランのSPH校など)に通っていました。現在CJS開校により、日本のカリキュラムをチカランでも提供できるようになったため、日本国内の教育への継続性を重視する家庭はCJSを選択し、より英語力や多様性を重視する家庭はインター校を選ぶ、といった住み分けが生まれています。

 

 

授業言語と言語環境の違い

授業言語と言語環境の違い

学校で使用される言語と子どもを取り巻く言語環境も、大きな違いの一つです。

日本人学校の授業言語

基本的に全て日本語です。教科書も日本語、教員も日本語で指導し、生徒同士の会話も日本語になります。家庭と同じ母語環境で学べるため、日本語の維持・強化には最適です。

一方で海外にありながら子どもの生活範囲が「日本語バブル」になりがちという側面もあります。インドネシアの日本人学校では一応インドネシア語の授業が週1回程度設けられており、現地の言葉や文化にも触れる機会は与えられています。

また英語についても、日本の学習指導要領に準じて高学年から教科として学びます。ジャカルタ日本人学校など規模の大きな学校ではネイティブの英語教師が配置され、英会話教育に力を入れるケースもあります。実際、「日本人学校では英語・日本語に加えて現地語も教科に含まれ、より多くの外国語に触れる」との指摘もあります。

もっとも授業や学校生活の主軸はあくまで日本語であり、子ども同士も日本人ばかりですから、日本人学校に通うだけでインドネシア語や英語がペラペラになるわけではありません。日本人学校の児童・生徒が日本語以外の言語を習得するには、放課後の習い事や家庭での取り組み、あるいは高学年での本人の自主的な努力が必要でしょう。

インターナショナルスクールの授業言語

ほとんどのインターナショナルスクールでは英語が主な授業言語です。先生も英語ネイティブまたは流暢な外国人・インドネシア人教師です。

インター校に通うと日常的に英語漬けの環境となり、子どもの英語力は飛躍的に伸びます。また、現地語としてのインドネシア語も週数時間程度科目に組み込まれていることが多く、基本的な会話や読み書きは習得できます。

教室には様々な国籍の子どもがいるため、休み時間や課外活動では英語を共通語に、時にインドネシア語も交えて多文化交流が行われます。これは多言語・多文化環境であり、日本人学校とは対照的です。

「子どもを国際的な環境で育てたい」「英語を母国語レベルにしたい」と考えるご家庭にとって、インター校は大きな魅力があります。

一方、母語である日本語の維持については家庭での働きかけや日本語補習校の活用が不可欠です。特に幼少期から英語環境に入ると、日本語の語彙や読解力が十分に伸びない恐れもあります。親が日本語でしっかり読み聞かせをしたり、日本語の本や教材で補強するといった工夫が求められます。

ローカル校の授業言語

インドネシア人向けの学校ではインドネシア語が主言語となります。公用語であるインドネシア語は日本人にとって文法は比較的平易ですが、膨大な語彙と独特の表現があり、学年相当の授業についていくのは容易ではありません。

宗教の授業など専門用語も多く、日本人生徒にとって言語的ハードルが高いのが現状です。そのため、長期在留で家庭にインドネシア人の血縁があるようなケース(例えば母親がインドネシア人)でもない限り、日本人駐在家庭が純ローカル校を選ぶことは稀です。

ただし「ナショナルプラス」校では授業の一部を英語で行ったり、科目によっては英語教科書を使う学校もあります。とはいえ基本的には日常会話から勉強までインドネシア語漬けになるため、日本人の子が飛び込むには相当の覚悟とサポートが必要です。

その代わり、現地語を習得できればインドネシアの文化や社会への適応力が高まり、バイリンガル(あるいはトリリンガル)として大きな財産になるでしょう。

しかしインドネシア語は世界的な通用度としては英語ほどではないため、将来の進路を考えると英語環境のインター校ほどの汎用性はないかもしれません。

総合的に見ると、日本人学校=日本語100%、インター校=英語主体(+インドネシア語はサブ)、ローカル校=インドネシア語主体という言語環境の違いがあります。お子さんが身に付ける言語スキルや文化的視野は、この選択によって大きく変わってくるでしょう。

 

 

進学実績・進路の違い

進学実績・進路の違い

どの学校環境を選ぶかによって、子どもの卒業後の進路選択肢や有利不利が変わってきます。

日本人学校の場合の進路

日本人学校は原則として中学校まで(義務教育段階)であり、高校・大学への進学実績という点では「卒業後に日本へ帰国して進学するケース」がほとんどです。

実際、ジャカルタ日本人学校やスラバヤ日本人学校の生徒は、中学卒業時に日本の高校受験をする、日本の高校通信教育を受けつつ現地滞在を続ける、あるいはシンガポールやマレーシアの日本人高校・インター校に転校するといった進路を選んでいます。

高校がないため、駐在期間がお子さんの中学卒業と重なる場合は、日本本社への帰任時期を調整する企業もあります。

小・中学校段階では、日本人学校に通っていれば将来日本の高校・大学への進学に必要な学力(日本語での授業理解、漢字、日本史など)を身につけられるというメリットがあります。帰国子女入試を活用して、日本の難関校や大学に進学する道も開けます。

一方で、日本人学校出身者は海外大学進学に関する情報や環境がインター校に比べて少なく、自ら対策や情報収集をする必要があります。近年では、在籍中にインターナショナル高校のオンラインコースを併行受講する例もあり、本人の努力次第で選択肢を広げることは可能です。

インター校の場合の進路

インターナショナルスクールに通う生徒は、基本的に海外大学への進学や保護者の母国(欧米など)の大学進学が想定されています。

IBやAレベルなどの資格を取得すれば、世界中の大学に出願しやすくなり、英語圏の大学へは現地校出身者としてスムーズに受験できます。

インドネシアの有名インター校の卒業生は、アメリカ・オーストラリア・日本・シンガポールなどへ進学するケースが多く見られます。

日本の大学へ進学する場合は、帰国生入試や国際バカロレア入試を活用することもできますが、やはり日本語の読解、小論文、面接対策などの補習が必要です。

欧米人駐在員の家庭では、自国と同じ教育環境が得られるインター校は自然な選択肢です。卒業資格も国際的に認められており、将来の進路を海外大学中心に考える場合は非常に有利です。

ローカル校の場合の進路

ローカル校に通う日本人や欧米人のお子さんは少数ですが、仮に高校までローカル校に通った場合、インドネシア国内の大学進学を視野に入れることになります。

インドネシアの大学は基本的に授業言語がインドネシア語ですが、一部理工系や私立大学では英語コースもあります。言語に適応できれば、現地就職や定住という進路も開けます。

ただし、駐在員家庭では多くの場合、駐在終了とともに帰国するため、日本人児童が現地大学まで進学するケースは少ないです。インドネシア人とのハーフの子どもや永住家庭では、現地大学進学が選択されることがあります。

日本人学校=日本への進学、インター校=海外進学、ローカル校=インドネシア国内の進学という進路の方向性が大まかに見て取れます。

各都市の傾向

ジャカルタでは、日本人学校→日本の高校・大学というパターンと、インター校→海外大学という両方の進路が見られます。

多くの駐在員家庭では日本人学校に通わせ、中学卒業時に帰国して高校受験という流れが主流ですが、インター校へ転校して海外大学を目指す家庭も一部存在します。

スラバヤでは日本人社会が小さく、日本人学校→日本進学が主流です。バリには日本人学校がないため、インター校に通いながら将来的に日本の学校に編入・帰国進学するというルートはかなり少数派です。

バリでは単身赴任を選ぶ日本人駐在員も多く、家族は日本に残すケースが見られます。子どもの年齢と駐在期間、将来の希望を総合的に考慮することが重要です。

各都市における日本人補習校の状況

日本人補習校は、平日に現地校やインター校に通う子どもたちが、日本の教科を学ぶために週末などを利用して通う教育施設です。

ジャカルタ

ジャカルタには全日制の日本人学校があるため、補習授業校はありません。インター校等に通う日本人児童向けに、日本人会や有志による日本語教室・家庭教師の紹介が行われています。

基本的には日本人学校という選択肢があるため、補習校の需要は少ない状況です。

チカラン(ブカシ県)

チカラン日本人学校の開校(2019年)により、補習授業校は存在しません。それ以前には、地域での日本語学習会などが非公式に行われていた可能性もありますが、現在は必要がなくなっています。

バリ(デンパサール)

全日制の日本人学校がないため、「デンパサール日本人補習校」が設置されています。週末にサヌール地区で、日本の国語・算数・理科・社会の補習授業が行われ、季節行事や文化活動も実施されています。

有志の先生や父兄ボランティアが運営し、在デンパサール日本国総領事館や日本人会の協力のもと成り立っています。

スラバヤ

スラバヤには全日制の日本人学校(SJS)があるため、補習授業校は設けられていません。現地校やインター校に通う少数の日本人児童がいる場合は、個別に教材を取り寄せたり、オンライン学習で対応しているケースもあります。

 

 

まとめ

インドネシアでの教育環境を選ぶにあたり、日本人学校、インターナショナルスクール、現地ローカル校にはそれぞれの特徴と利点があります。日本人学校は日本語環境とカリキュラムの継続性を保てる安心感があり、日本への帰国進学を予定している家庭には最適です。一方で、インターナショナルスクールでは英語力や国際的な感覚を養うことができ、将来の海外大学進学を見据えた選択肢となります。ローカル校は言語的・文化的なハードルはありますが、現地に根ざした教育を受ける貴重な機会でもあります。

また、各都市の事情によって選択肢やサポート体制も異なります。バリのように日本人学校がない地域では補習校の活用や、家庭での学習支援が重要になるケースもあります。

最終的には、お子さまの性格、語学力、ご家族の方針、駐在期間などを踏まえて、長期的な視点で教育環境を選ぶことが重要です。どの選択肢も一長一短があるため、しっかりと情報を集めて検討することで、より良い留学・駐在生活を実現できるでしょう。

 

 

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本記事で使用した単語の解説

駐在員:企業などから海外の現地法人や支店に一定期間派遣されて勤務する日本人社員。

日本人学校:日本の文部科学省が認定した海外の学校で、日本のカリキュラムに基づいて教育を行う学校。小中学校が中心で、高校は設置されていないことが多い。

補習校(補習授業校):現地校やインター校に通う子どもたちが、週末などに日本の教科を学ぶための教育施設。日本語力や日本の学力維持を目的として設置されている。

ナショナルスクール(現地校):インドネシアのカリキュラムに基づいた学校。言語は主にインドネシア語で、公立と私立がある。

ナショナルプラス校:インドネシアのカリキュラムを基本としながら、一部に英語や国際的な教育要素を取り入れた私立校。

インターナショナルスクール:主に英語を使い、国際的なカリキュラム(IB、IGCSE、アメリカ式など)を導入している私立校。多国籍の子どもが通う。

IB(国際バカロレア):国際的な大学進学資格として認められている教育プログラム。探究型学習や多言語教育に重点を置く。

メリデカ・カリキュラム:2022年から導入されたインドネシアの新しい教育制度。生徒の自主性や批判的思考を重視する内容になっている。

 

 

FAQ(よくある質問)

Q1. インドネシアの日本人学校に入学するにはどのような手続きが必要ですか?
A1. 入学手続きは各学校の公式ウェブサイトや事務局で案内されています。一般的には日本国籍を持つ子どもが対象で、保護者の在留資格や必要書類(パスポート、ビザ、健康診断など)の提出が求められます。

Q2. 日本人学校とインターナショナルスクールのどちらが人気ですか?
A2. 家庭の教育方針によりますが、日本への帰国や受験を見据えた家庭には日本人学校が、将来的な海外大学進学や英語力強化を重視する家庭にはインター校が選ばれる傾向にあります。

Q3. 英語力がない子どもでもインターナショナルスクールに通えますか?
A3. 多くのインター校では英語が授業言語であるため、一定の英語力が求められます。ただし、英語サポート(ESL)を提供する学校もあり、個別のサポート体制によっては入学後に英語力を伸ばすことも可能です。

Q4. 補習校は誰でも利用できますか?
A4. 多くの補習校では、日本語での授業についていけることが前提となりますが、日本人会への加入や保護者の協力を条件に受け入れているケースが一般的です。地域によって活動内容や条件が異なるため、現地の日本人会に確認するのが確実です。

Q5. 日本人学校からインター校へ転校することはできますか?
A5.
転校は可能ですが、カリキュラムや使用言語の違いにより、適応には時間がかかることもあります。特に英語での授業に慣れていない場合は、事前に英語学習を強化しておくとスムーズです。

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