10月 3, 2024 • インドネシア • by Reina Ohno

インドネシアで働く、生活する際に気をつけないといけない困った「あるある」

インドネシアで働く、生活する際に気をつけないといけない困った「あるある」

日本からインドネシアに移住して働く際、多くの人が直面する日常やビジネスでの「常識」の違いには、少し慣れるまで時間がかかるかもしれません。ここでは、日本人がインドネシアで経験する「困ったあるある」を、両国の文化や習慣、インドネシア人と日本人の性格の違いを交えて詳しく解説します。知っていればどうってことない事でも初めての際にはすごくイライラしてしまう事もあります。インドネシアの良い面に目を向けられるように、事前にあるあるを予習してみて下さい。

 

1. 社員や取引先が「渋滞で遅れます」と平気で遅れてくる

1. 社員や取引先が「渋滞で遅れます」と平気で遅れてくる

インドネシアでは、特に都市部での交通渋滞が深刻です。交通が混乱しやすく、遅刻が珍しくありません。日本では、遅刻はプロ意識の欠如とみなされることが多いですが、インドネシアでは「渋滞で遅れる」ことが、ほとんど日常の一部として受け入れられています。その為渋滞で遅れるといえば許されると時間のことを軽く考えている人が多いので準備が必要です。

対策: 社員には時間に対する考え方が自分とインドネシアの人では違うことを何度も話して理解してもらいましょう。しかし取引先や友人など教育できない方もいるので、国のカルチャーを理解して広い心で身構える気持ちも大切となるでしょう。

 

2. 自分も渋滞で次の約束に間に合わない

2. 自分も渋滞で次の約束に間に合わない

日本では、公共交通機関が時間通りに運行されるため、予定通りに到着できるのが普通です。しかし、インドネシアでは渋滞が頻繁に起こり、予測通りに移動できないことがよくあります。特に複数の予定を立てていると、次の約束に間に合わないことがしばしば起こります。

対策: 渋滞のピーク時間や場所を避け、移動には十分な余裕を持たせることが大切です。また、交通アプリを活用し、事前に交通状況を確認することも効果的です。重要な予定を組む際は、自分も相手も遅れることを想定して時間に余裕を持たせましょう。また、移動時間が予測しづらい日には、オンラインでのミーティングを検討することも一つの手です。

 

3. 飛行機の時間も平気で遅れる

3. 飛行機の時間も平気で遅れる

インドネシアの国内線や国際線では、飛行機の遅延がよくあります。日本の航空会社が定時運行を厳守しているのに対し、インドネシアではフライトの遅延が日常茶飯事であり、数時間待たされることもあります。特にLion Air、Super Air Jetなどは2回に1回は遅延している気がします。朝一の時間帯ほど遅延が少なく、夜のフライトになると高確率で遅延するので注意が必要です。

対策: フライトのスケジュールに余裕を持たせ、重要な会議や予定とフライト時間を近づけすぎないようにしましょう。また、遅延を見越して、時間を有効活用できるよう、待ち時間の過ごし方をあらかじめ計画しておくこともお勧めです。

 

4. お祈りの時間が最優先

4. お祈りの時間が最優先

イスラム教が主流のインドネシアでは、1日5回の祈り(サラート)が重要視されています。日本では仕事の中断はできるだけ避ける傾向にありますが、インドネシアでは祈りの時間が最優先され、ビジネスや日常生活でも中断することが一般的です。大事な会議中でもお祈りのために離席することもありますので、あらかじめお祈りの時間を理解している必要があるでしょう。

対策: 祈りの時間を尊重し、スケジュールを組む際には祈りの時間帯を考慮しましょう。相手の宗教的な習慣に配慮することで、信頼関係を築くことができます。

 

5. できる、と言っていたのに、次にあったら全然できていなかった

5. できる、と言っていたのに、次にあったら全然できていなかった

インドネシアのビジネスシーンでは、約束や進捗に関して楽観的な報告が多く見られます。日本では「できる」と言ったことは確実に実行されることが期待されますが、インドネシアでは必ずしもその限りではありません。インドネシア人は問い詰められた場合に「できない」と言う事が苦手な人が多いので注意が必要でしょう。

対策: 進捗確認は口頭だけでなく、書面やメールで記録を残し、期限を具体的に設定することが大切です。定期的なフォローアップを行い、進捗状況をしっかりと確認しましょう。

 

6. 明日できるは、明日じゃない

6. 明日できるは、明日じゃない

インドネシアでは、「明日」という言葉が必ずしも本当に明日を指すわけではありません。日本では、期限が厳守されることが当たり前ですが、インドネシアでは「明日」という表現が少し曖昧で、実際にはそれが数日後やさらに先になることもあります。

対策: 「明日できる」という言葉に依存せず、具体的な期限を確認し、作業がいつ完了するのかをしっかりと聞くことが重要です。

 

7. レストランでオーダーすると売り切れのメニューがたくさんある

インドネシアのレストランでは、特に週末や忙しい時間帯に、メニューに載っている料理が売り切れていることがよくあります。日本では、メニューに載っているものは基本的に提供されることが期待されるため、この点で違和感を覚える日本人も多いでしょう。

対策: メニューをオーダーする前に、店員に売り切れ状況を確認するようにしましょう。売り切れのメニューがあっても、そんなもんかとおおらかな気持ちで臨むことが大切です。

 

8. レストランで店員さんが全然目配りしてくれない

7. レストランで店員さんが全然目配りしてくれない

日本のレストランでは、店員が積極的に客の要望に応じることが一般的ですが、インドネシアでは、店員がお客にあまり気を配らないことがあります。日本人にとっては、店員の反応が遅いと感じることが多いかもしれません。何事も日本と同じレベルを求めるのは難しいと理解する必要があるでしょう。

対策: 店員を呼ぶ際は、遠慮せず手を挙げたり、声をかけることが必要です。これに慣れることで、サービスの遅さを気にせず快適に過ごせるようになります。

 

9. 電気、水、色んなものがしょっちゅう壊れる

9. 電気、水、色んなものがしょっちゅう壊れる

インドネシアでは、特にインフラに関して日本ほどの安定性が期待できません。停電や水道の不具合、その他設備の故障が頻繁に発生します。日本では、電気や水道の供給がほぼ途切れることなく安定しているため、このような不便さに慣れるのは難しいでしょう。

対策: 停電や断水が起きても焦らず、すぐに対応できるよう、懐中電灯や予備の水を用意しておくことが大切です。また、設備の故障が頻発する場合は、信頼できる業者と事前に連絡を取り合っておくとスムーズに対処できます。

 

まとめ

インドネシアでの生活やビジネスには、日本との違いから生まれる多くの「困ったあるある」がありますが、これらを理解し、適応することで快適な生活を送ることができます。日本の厳密な基準や習慣に縛られすぎず、インドネシアならではの柔軟な文化に合わせていくことが、スムーズな生活やビジネス展開の鍵となります。色々とストレスを感じる事もありますが、インドネシアでの生活は楽しいこと、学びになることもたくさんあります。それぞれの国の良いところや文化や性格を尊重して外国人として生活することが大切なことだと思います。

 

ぜひ皆様も本記事を参考にインドネシアの方と素敵な関係を築いてください。

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インドネシアの概要

インドネシアの人口

インドネシアには約2億7,000万人の人々が暮らしており、世界第4位の人口規模を持っています。この多様な人口は、ジャワ人、スンダ人、バタック人、バリ人など、様々な民族によって構成されています。特にジャワ島に人口が集中しており、インドネシア全体の約60%がこの地域に住んでいます。

また、インドネシアの平均年齢は約30歳と若年層が多いのが特徴で、これは経済成長にとって大きな強みです。対照的に、日本の平均年齢は約48歳であるため、インドネシアがいかに若い国かがわかります。この豊富な若い労働力は、インドネシアの経済の成長を支える重要な要素であり、教育や医療などの分野でも大きな需要を生んでいます。インドネシアは「人口ボーナス期」にあり、これを活用して持続的な発展を目指しています。

 

インドネシアの宗教

インドネシアはイスラム教徒が国民の約87%を占めており、主にイスラム教が信仰されています。しかし、キリスト教(プロテスタントおよびカトリック)、ヒンドゥー教、仏教、儒教など、他の宗教も幅広く信仰されており、宗教が日常生活や文化に深く根ざしています。ビジネスを行う上では、宗教的慣習や祝祭日を尊重することが欠かせません。たとえば、ラマダンの時期には断食が行われ、企業や店舗が短縮営業することもあります。また、ハラル料理を食べるイスラム教徒のために、食事会のメニューには配慮が必要です。

 

インドネシアのGDP

2023年時点で、インドネシアの国内総生産(GDP)は約1兆3,700億ドルで、世界16位の経済規模を誇っています。経済の主軸は農業、製造業、サービス業にあり、特に製造業が国内外の需要を支える分野として急成長しています。さらに、インドネシアは天然資源が豊富であり、石炭、天然ガス、パーム油などの輸出が重要な収入源です。政府はインフラの改善や規制改革を通じて、経済の安定成長と外国投資の誘致を推進しています。

 

インドネシアの一人当たりGDP

インドネシアの一人当たりGDPは約5,000ドルに達しており、中所得国に分類されます。しかし、地域ごとの経済格差が依然として大きく、都市部のジャカルタやスラバヤでは高い所得水準が見られる一方、農村部では貧困が深刻な課題となっています。政府は地方経済の振興に力を入れており、インフラ整備や教育の充実を図っています。経済の成長に伴い、消費拡大も期待されています。

 

インドネシアの定年と平均寿命

インドネシアでは、定年年齢が55歳から60歳の範囲で設定されていますが、企業や職種によっては65歳以上まで働ける場合もあります。また、平均寿命は約72歳で、近年は医療の発展や衛生状態の改善により、さらなる延びが予想されています。平均寿命の延長に伴い、医療や介護の需要が増加しており、これに対応するための社会保障やインフラの強化が求められています。

 

インドネシアのお金の単位

インドネシアの通貨はルピア(IDR)で、2024年の為替レートでは1円が約105ルピアに相当します。ルピアの為替レートは経済状況や国際情勢に大きく左右されるため、輸出入業務を行う企業にとって為替リスクの管理が重要です。紙幣は1,000ルピアから100,000ルピアまであり、日常的な買い物や取引にはモバイルペイメントやQRコード決済が普及しており、現金を使わない電子決済の利用が拡大しています。

 

インドネシアの言語

インドネシアの公用語はインドネシア語(バハサ・インドネシア)で、教育、行政、ビジネスの場で広く使用されています。また、インドネシアには約700の地方言語があり、地域ごとに異なる言語が話されています。こうした言語の多様性は、各地域の文化的背景を反映しています。都市部や国際的な企業では英語も広く使われており、ビジネスの場でのコミュニケーションに役立っています。現地でのビジネスを成功させるためには、インドネシア語や英語のスキルが重要です。

 

 

 

本記事で使用した単語の解説

ジャムカレット
「ジャムカレット」とは、インドネシア語で「ゴムの時間」という意味で、時間に対して柔軟で遅れても気にしない文化を指す言葉です。特に約束の時間に対する厳密さが日本と大きく異なります。

ラマダン
ラマダンはイスラム教の重要な宗教行事で、約1ヶ月間にわたり日中の断食を行います。この期間中は生活リズムが変わり、ビジネスの営業時間や従業員の勤務体制にも影響を及ぼします。

サラート
サラートとは、イスラム教における1日5回行われる礼拝を指します。祈りの時間は厳格に守られ、ビジネスや日常生活にも影響することが多いです。

ハラル
ハラルとは、イスラム法で許された行為や食品を指します。食べ物に関しては、豚肉やアルコールを含まない料理が一般的で、ビジネスや食事の場でこれに配慮することが必要です。

ルピア (IDR)
ルピアはインドネシアの通貨単位で、1円が約105ルピア(2024年時点)です。通貨価値の変動に敏感で、輸出入に関わる企業にとってはリスク管理が必要です。

 

 

FAQ(よくある質問)

Q: インドネシアの渋滞はどれほどひどいのですか?
A: インドネシア、特にジャカルタや大都市圏では、渋滞が非常に深刻です。ピーク時には移動時間が倍以上かかることもあり、時間通りに到着するのが難しいことがよくあります。

Q: ラマダン期間中のビジネスにおける注意点は何ですか?
A: ラマダン中は、多くの企業が短縮営業を行い、従業員が断食を行うため集中力や作業効率が変わることがあります。礼拝や断食の時間帯に配慮したスケジュールを立てることが重要です。

Q: 「できる」と言われたのに結果が出ないのはなぜですか?
A: インドネシアでは、楽観的に「できる」と返事をすることが多く、現実には時間がかかることがあります。進捗状況をこまめに確認し、具体的な期限を設けることで対応しましょう。

Q: インドネシアでよくある停電や水道トラブルにどう対処すれば良いですか?
A: 停電や断水は予想外に発生することがあるため、懐中電灯や予備の水、モバイルバッテリーなどを常備しておくことが推奨されます。また、事前に信頼できる業者と連絡を取っておくとスムーズに対応できます。

Q: インドネシアでのレストランで注文した料理が売り切れの場合、どう対処すれば良いですか?
A: レストランでは、特に忙しい時間帯にメニューが売り切れていることがよくあります。注文前にスタッフに確認を取り、人気店では早めに訪れることで希望の料理を楽しむことができます。

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