11月 13, 2025 • インドネシア
2月 28, 2026 • インドネシア • by Yutaka Tokunaga
目次
先日インドネシアでビジネスをされているとあるビジネスパーソンからこんな言葉を耳にしました。
「大企業になると、敵は外ではなく中にいる」
えっ!?どういうことでしょうか。
「大企業になると、内部に悪さをする人が出てくるんです」
この言葉は誇張でしょうか。それとも、インドネシアの大企業の現実を反映しているのでしょうか。本記事では構造とリスクの観点からインドネシアの大企業の問題を整理し、議論の材料を提示します。
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国際機関や大手監査法人の調査では、東南アジア地域において内部者による不正は主要リスクの一つとされています。インドネシアも例外ではありません。ただし、これは急成長市場全体に見られる傾向でもあります。
代表的なリスク類型を簡潔に整理します。
手口の概要
購買担当者が特定ベンダーに発注する見返りとして個人的利益を受け取る。見積の水増しや、入札を形式的に行うことで価格競争を排除するケースがある。
手口の概要
実在しない契約を計上したり、翌期売上を前倒しすることで短期的に業績を良く見せる。強い成果主義やボーナス制度が動機になる場合が多い。
手口の概要
人事担当者が採用や契約延長の見返りとして金銭的利益を受け取る。外部エージェントとの癒着も含まれる。
手口の概要
特定業者と長期的に非公式関係を築き、価格や条件を事前に調整する。透明性が低い調達プロセスで発生しやすい。
手口の概要
社員や管理職が、競合企業へ顧客情報、価格戦略、入札条件、技術情報などを流す。転職を前提にした情報持ち出しや、外部からの金銭的誘因による情報漏洩も含まれる。
デジタル化が進む現在、このリスクは物理的資料よりもデータ経由で発生しやすくなっています。アクセス管理やデータ権限設計が不十分な企業では特に注意が必要です。
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インドネシアでは信頼関係が強く重視されます。これは事業推進において大きな強みです。
一方で、同郷・同窓・親族ネットワークが強く働く場合、客観的な牽制機能が弱まる可能性があります。ネポティズムの問題は、東南アジア全体で議論されてきたテーマでもあります。
問題があっても、
といった傾向が見られる場合があります。早期是正が行われないことで、小さな逸脱が後に大きな問題へ発展する可能性があります。
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ゼロではありません。
インドネシア汚職撲滅委員会(KPK)が摘発した事例の中には、国営企業や大型プロジェクトで経営層が関与したケースも含まれます。
特にリスクが高いとされる分野は、
ただし、これはインドネシア固有の問題ではありません。先進国でも同様の不祥事は発生しています。
重要なのは、発生の有無ではなく、
という点です。
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外資系企業では、職務分掌、内部監査、内部通報制度が比較的厳格に設計されています。アクセス権限管理やデータセキュリティも強化されています。
一方で、ローカル企業やオーナー企業では、ガバナンス水準は企業ごとに大きく異なります。オーナーの統治意識次第で透明性の水準は大きく変わります。
つまり、「インドネシアの大企業」という一括りでは語れないのが実態です。
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内部リスクの多くは、特定の国民性よりも構造から生まれます。
急成長市場では売上拡大が優先され、統制が後回しになりやすい。そのギャップがリスクを生むのです。これらを会社としてどのように制度設計して未然に防いでいくかが重要となるでしょう。
「インドネシアの大企業では敵が内部にいる」
この表現は刺激的ですが、実際に多くの企業が何かしらの事件を経験しているのではないでしょうか。
恐らくどんな大企業でも不正や情報漏洩は存在する。
それは国特有の問題ではなく、組織設計やそれぞれの倫理観の問題である場合も多い。
しかしそのリスクが日本以上に大きいのが汚職文化の根付いているインドネシアなのかもしれません。
インドネシアで働くビジネスパーソンの皆さんの現場では、内部統制や情報管理は十分に機能していますか。
ぜひ経験や皆さんの視点を共有いただければ幸いです。
システム開発、IT教育事業、日本語教育および人材送り出し事業、進出支援事業
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