
7月 27, 2024 • システム開発
7月 6, 2024 • システム開発 • by Reina Ohno
目次
現代のビジネス環境では、すべてのビジネスがデジタル化していく中で企業が競争力を維持し、コストを削減するためにソフトウェア開発の外部委託を活用することが一般的になっています。この外部委託には、オフショア開発とニアショア開発という二つの手法があります。本記事では、似ているようで大きく違うオフショア開発とニアショア開発の違いやメリット、デメリットを詳しく解説し、企業様が最適な選択肢を見つけるためのガイドラインを提示させていただきます。
オフショア開発は、企業が国内外の遠隔地にソフトウェア開発業務を委託する手法です。主に人件費が低い国や地域に開発をアウトソースすることで、コスト削減を図ることが目的です。オフショア開発先として人気のある国々には、インド、フィリピン、ベトナム、中国、インドネシアなどが含まれます。これらの国々では、労働コストが低く、優秀な技術者が豊富に存在するため、多くの企業がこの手法を選択しています。
オフショア開発の主な特徴としては、以下の点が挙げられます:
ニアショア開発は、日本国内の地方都市にソフトウェア開発業務を委託する手法です。これにより、文化的な違いや言語の障壁を減少させ、コミュニケーションを円滑に行うことが目的です。東京や大阪などの大都市圏ではなく、地方都市での開発を選ぶことで、コスト削減や地域の活性化も期待できます。例えば、福岡、札幌、仙台などの地方都市がニアショア開発の拠点として注目されています。
ニアショア開発の主な特徴としては、以下の点が挙げられます:
リスク分散: オフショア開発を利用することで、リスクを分散することができます。例えば、政治的なリスクや経済的なリスク、離職のリスクを分散するために、異なる地域の開発チームを利用することでリスク分散ができます。
オフショア開発の費用は、委託先の国や地域、開発の内容やスコープによって大きく異なります。一般的には、インドやベトナムなどの国では、開発者の時給が10〜30ドル程度とされています。一方で、より専門的なスキルを持つ開発者やプロジェクトマネージャーの費用は高くなることがあります。
例えば、ベトナムでは、ジュニアデベロッパーの人月単価が30万円〜40万円程度、シニアデベロッパーの人月単価が40万円〜60万円程度と言われております。インドや中国でも同様の価格帯であり、コストパフォーマンスが高いことが魅力です。
インドネシアやミャンマーでは、開発者の時給はベトナムやインドに比べて安く、先進国に比べると非常に競争力のある価格設定です。我々の会社ではインドネシア人のエンジニアの人月単価を20万円から30万円程度に設定してお客様にご提案させていただいております。
ニアショア開発の費用は、オフショア開発に比べて高くなる傾向があります。例えば、日本国内の地方都市では、開発者の時給が3000円〜5000円程度とされています。地方都市で物価が安いとはいえ、発展途上国に比べるとまだまだ日本の地方の方が高いです。またコミュニケーションや品質管理が容易になるため、追加のコストが発生することが一般的です。
福岡や札幌などの都市では、ジュニアデベロッパーの人月単価が60万円~80万円程度、シニアデベロッパーが80万円~100万円程度、プロジェクトマネージャーや高度なスキルを持つAIエンジニアなどはより高い金額を提示しなければ採用ができません。コミュニケーションの円滑さや品質管理の容易さが確保されますが、コストはオフショア開発に比べて高くなります。
長期に渡る大規模プロジェクトの場合、コスト削減と人員の確保が重要な要素となりますので、このためオフショア開発が適しているでしょう。特に、インドやベトナム、インドネシアのような国では、豊富な人材を低コストで確保することができるため、長期的なプロジェクトにおいて大きな費用対効果を発揮します。また交渉次第では大人数での開発が可能なため、プロジェクトの進行が迅速に行われるという利点もあります。
大規模なソフトウェア開発プロジェクトでは、多くのリソースが必要となるため、オフショア開発を活用することでコストを削減しながら、スピーディーにシステムを構築、管理することができるでしょう。ただしコミュニケーションや品質管理の問題が起こらないように、事前によく準備をした上でプロジェクトを開始する必要があるでしょう。
日本語を重視するプロジェクトや、リアルタイムでのコミュニケーションが重要な場合には、ニアショア開発が適しています。例えば、日本企業が日本国内の地方都市の開発チームと協力することで、文化的な違いや言語の障壁を最小限に抑え、円滑なコミュニケーションを実現できます。また、地理的に近いため、必要に応じて開発チームを訪問し、直接の監督や調整が容易です。
日本向けのサービスの場合、「よしなに」で開発会社にお願いしてしまいたいこともあるでしょう。ニアショア開発を選ぶことで、同じ日本語でのコミュニケーションが可能となり、誤解やミスを最小限に抑えたり、そこは任せる、という阿吽の呼吸で仕事を進めることができます。また、緊急時にはすぐに現地に訪問して問題を解決することができるため、プロジェクトの進行がスムーズになります。
最後に少しだけお知らせさせてください。弊社timedoorは、インドネシアで10年以上にわたり、国内企業向けのWebサイトやスマホアプリの開発だけでなく、日本企業様のオフショア開発も多く手がけてきました。私たちのチームでは、日本人担当者がクライアントとインドネシア人エンジニアの橋渡しを行い、言語の障壁を取り除いてプロジェクトの円滑な進行をサポートしています。
当社のサービスは、人月単価20万円〜30万円で提供しており、Webやアプリのフロントエンドおよびバックエンドエンジニアをラボ型開発として貴社のプロジェクトチームに組み込むことが可能です。お客様のニーズに応じて、専属チームの構築を柔軟に行い、必要に応じて人材の採用やトレーニングもサポートいたします。
弊社は、インドネシアのバリ島でオフショア開発サービスを提供しています。バリ島は世界有数のリゾート地として知られ、その快適な環境は観光客だけでなく、プログラマーやノマドワーカーにも理想的なワークスポットとして高く評価されています。
オフショア開発とニアショア開発のどちらを選択するかは、企業の戦略やプロジェクトの特性によって異なります。オフショア開発は、コスト削減や24時間体制の開発が可能である一方で、コミュニケーションや品質管理に課題があります。ニアショア開発は、コミュニケーションの円滑さや品質管理の容易さが魅力ですが、コストが高くなることがあります。
企業は、これらのメリットとデメリットを考慮し、プロジェクトの成功に向けて最適な手法を選択することが重要です。また、オフショア開発とニアショア開発を組み合わせることで、それぞれの手法の利点を最大限に活用することも可能です。例えば、コスト削減のためにオフショア開発を活用し、コミュニケーションや品質管理が重要な部分についてはニアショア開発を利用することで、バランスの取れた開発体制を構築することができます。
オフショア開発: 自国以外の遠隔地にソフトウェア開発業務を委託する手法。主に労働コストが低い国や地域にアウトソースすることで、コスト削減を図る。
ニアショア開発: 自国内の地方都市にソフトウェア開発業務を委託する手法。同じ文化圏や言語圏での開発により、コミュニケーションを円滑にし、品質管理を容易にすることが目的。
コスト効果: 開発費用や運営コストを削減する効果。特にオフショア開発においては、人件費の低い国での開発がコスト効果を生む。
時差の活用: 異なるタイムゾーンを利用して、24時間体制での作業を可能にすること。これにより、プロジェクトの進行がスムーズになる。
リスク分散: 複数の地域に開発を分散することで、政治的・経済的リスクや人的リスクを軽減すること。
ラボ型開発: 特定のプロジェクトチームをクライアント企業に組み込み、専属チームとして開発を進める手法。ニーズに応じて柔軟にチームを構築できる。
Q1: オフショア開発とニアショア開発の違いは何ですか?
A1: オフショア開発は自国以外の遠隔地にソフトウェア開発業務を委託する手法で、主にコスト削減が目的です。一方、ニアショア開発は自国内の地方都市に委託する手法で、コミュニケーションの円滑さや品質管理の容易さが目的です。
Q2: オフショア開発のメリットは何ですか?
A2: 主なメリットはコスト削減、時差の活用、技術リソースの豊富さ、スケーラビリティ、リスク分散です。
Q3: オフショア開発のデメリットは何ですか?
A3: 主なデメリットはコミュニケーションの課題、品質管理の難しさ、セキュリティリスク、長い導入期間です。
Q4: ニアショア開発のメリットは何ですか?
A4: 主なメリットはコミュニケーションの容易さ、時差がないこと、文化的な類似性、柔軟な訪問と監督が可能なことです。
Q5: ニアショア開発のデメリットは何ですか?
A5: 主なデメリットはコストの高さ、リソースの制約、限定的な技術範囲、地域特有のリスクです。
Q6: オフショア開発の費用相場はどれくらいですか?
A6: 開発者の時給は10〜30ドル程度で、ジュニアデベロッパーの人月単価は30万円〜40万円、シニアデベロッパーは40万円〜60万円程度です。
Q7: ニアショア開発の費用相場はどれくらいですか?
A7: 開発者の時給は3000円〜5000円程度で、ジュニアデベロッパーの人月単価は60万円〜80万円、シニアデベロッパーは80万円〜100万円程度です。
Q8: どちらの開発手法を選ぶべきですか?
A8: プロジェクトの特性や企業の戦略によって異なります。長期的な大規模プロジェクトにはコスト削減が重要なオフショア開発が適しており、リアルタイムのコミュニケーションが重要なプロジェクトにはニアショア開発が適しています。
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